収益物件

収益物件とは?所有するメリット・デメリットや購入する時の注意点を解説

投稿日:2024年10月31日 更新日:

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引用:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表

「老後の資金計画のために不動産投資を始めたいけど、収益物件について詳しく知らない…」
「投資用の物件を購入したいけど、どんなリスクがあるのかわからない…」
結論として、収益物件への投資は、適切な物件選びと運用方法を知っていれば、安定した収入を得られる資産運用の手段となります。

なぜなら、収益物件は株式投資などと比べて比較的安定した家賃収入が見込め、インフレにも強い投資対象だからです。また、ローンを活用したレバレッジ効果で、少額の自己資金からでも始められます。

ただし、物件選びを誤ると、空室や家賃滞納、予期せぬ修繕費用など、さまざまなリスクに直面する可能性があります。

そこでこの記事では、

  • 収益物件の基礎知識
  • 所有するメリット・デメリット
  • 収益物件を得る上でのリスク
  • 物件購入時の具体的な注意点

を詳しく解説します。

この記事を読めば、収益物件投資の基礎知識が身につき、自分に合った投資判断ができるようになります。

弊社(株式会社 Alba Link )は、年間数千件の取引実績を持つ不動産の専門家として、収益物件の購入をご検討の方々をサポートしています。記事を読んだ後に気になる点がありましたら、お気軽にご相談ください。

収益物件とは家賃収入を得る目的で所有する不動産のこと

収益物件とは、毎月一定の賃金収入のある不動産のことをさします。投資した不動産の家賃収入から収益を得る目的で購入する物件です。
具体的には、以下のような不動産が収益物件に該当します。

  • マンションやアパートなどの賃貸住宅
  • オフィスビル
  • 商業施設
  • 倉庫
  • 駐車場

 

近年は低金利時代の資金運用の一環として、預貯金や株式投資の代替として、定期的な賃料収入が得られる収益物件への投資が選択肢の一つとなっています。

ただし、空室に悩まされることなく継続的な収益を上げるためには、新築・中古を問わず、シビアに物件選びや管理体制をつくる必要があります。

収益物件の3つの種類

収益物件は、主に以下の3つの種類に分類されます。

  • マンションやアパートなどの住居系
  • 企業の事務所などのオフィス系
  • 店舗や倉庫などのテナント系

それぞれの具体的な内容を確認していきましょう。

マンションやアパートなどの住居系

住居系の収益物件には、賃貸マンションやアパート、シェアハウス、学生寮、戸建て物件などが該当します。

住宅は人々の生活に必要不可欠なものであり、一定の需要が見込まれることから、初めての収益物件投資として選ばれることが多い物件種別です。

比較的小規模な投資額から始められ、賃料相場も読みやすいため、投資判断がしやすいのが特徴です。また、他の種類と比べて空室リスクも低く、安定した収入が期待できます。

一方で、築年数による資産価値の低下が早く、入居者対応や日常的な管理の手間は比較的多くなります。そのため、管理会社との連携体制を整えておくことが大切です。

企業の事務所などのオフィス系

オフィス系の収益物件には、一般的なオフィスビルをはじめ、貸会議室やコワーキングスペースなどが含まれます。一棟だけではなく、区分マンションも該当します。

この種類の特徴は、テナントとなる企業との契約期間が比較的長期になりやすく、安定した収入が見込めることです。また、住居系と比べて入居者との日常的なやり取りが少なく、管理の手間を抑えられます。

ただし、投資額は住居系より大きくなる傾向にあり、景気変動の影響を受けやすいデメリットもあります。また、立地によって収益性が大きく変わるため、慎重な物件選びが求められます。

店舗や倉庫などのテナント系

テナント系の収益物件には、商業施設や小売店舗、飲食店舗、飲食店、コンビニ、クリニックなどが該当します。

この種類の特徴は、立地条件によって収益性が大きく変動する点です。駅前や繁華街など、人通りの多い場所では高い賃料収入が見込める一方、立地が悪いと空室期間が長期化するリスクがあります。

また、テナントの業態や経営状況によって、賃料の支払い能力や継続性が左右されます。そのため、テナントの事業計画や財務状況の確認など、住居系やオフィス系以上に慎重な審査が必要です。

収益物件を所有するメリット5選

収益物件の所有には、複数のメリットがあります。
主なメリットは、以下の5つです。

  • 毎月安定した収入が得られる
  • レバレッジ効果が見込める
  • 所有物件を担保にして物件を増やせる
  • 生命保険の代わりになる
  • 節税対策になる

メリットを理解すれば、収益物件投資が自身の資産運用戦略に適しているかどうかの判断材料となります。
ここでは、具体的な内容を説明していきます。

毎月安定した収入が得られる

収益物件を所有するメリットの一つは、毎月安定した家賃収入を得られることです。

賃貸借契約を結んでいる期間中は、定期的な収入が約束されているため、株式やFXなどと比べてリスクが低く、収入の予測が立てやすい特徴があります。また、賃料収入は一般的にインフレに強く、経済状況に応じて賃料を見直すことも可能です。

レバレッジ効果が見込める

レバレッジとは「てこの原理」のことで、収益物件投資では少額の自己資金で大きな投資を行える効果を指します。銀行融資を活用して、自己資金の数倍から数十倍の物件取得も可能です。

例えば、5,000万円の物件を購入する場合、頭金1,000万円と4,000万円の住宅ローンを組むことで、自己資金の5倍の物件を取得できます。

所有物件を担保にして物件を増やせる

収益物件を1つ所有し、安定した運用実績を積み重ねることで、その物件を担保として新たな物件購入が可能になります。

運用実績がよければ、金融機関からの信用力も高まり、2つ目以降の物件購入時には融資を受けやすくなるでしょう。このように収益物件は、複数所有による資産形成の足がかりとなります。

生命保険の代わりになる

収益物件は、家族の将来の生活を支える生命保険の代わりとしても機能します。万が一の際も相続人は安定した家賃収入を得られ、生活資金を確保できます。

さらに、物件購入時に加入する団体信用生命保険は、所有者が死亡した場合にローン残債が返済される仕組みです。相続人が借金を背負うリスクがないため、より安心な資産継承が可能です。

節税対策になる

収益物件の所有は、効果的な節税対策となります。物件の管理費用や修繕費用、保険料など、収益物件の管理にかかる費用は経費として計上できます。

また、建物の経年劣化による価値の減少分を差し引く減価償却費も計上可能です。固定資産税や住宅ローンの金利も経費として認められるため、所得税や相続税の節税効果が期待できます。

収益物件を所有するデメリット4選

収益物件の所有には、メリットがある一方で、知っておくべきデメリットも存在します。
主なデメリットは、以下の4つです。

  • 売却に時間がかかる
  • 維持費がかかる
  • 手間がかかる
  • 融資の審査が厳しい

デメリットが理解できれば、収益物件投資のリスクを最小限に抑え、より適切な投資判断を行えます。実際の投資を検討する前に、必ず確認しておきましょう。

売却に時間がかかる

収益物件のデメリットの一つが、売却に時間がかかることです。物件を手放したいと思っても、すぐには売却できません。

これは、株式やFXなどと比べて流動性が低いためです。株式であれば数分で売却できますが、不動産の場合、買主が見つかるまでに数ヶ月から場合によっては1年以上必要かかる場合もあります。

維持費がかかる

収益物件の所有者は、毎月の管理費や修繕積立金など、継続的な維持費の支払いが必要です。

建物の経年劣化に伴う大規模修繕にも備える必要があります。外壁の塗り替えや給排水管の取り替えなど、数百万円規模の修繕費用が突発的に発生する場合もあるため、計画的な資金準備が欠かせません。

手間がかかる

収益物件の所有には、継続的な管理の手間が発生します。特に入居者の退去後は、クロスの張り替えや床材の補修、設備の交換など、次の入居者を迎えるための改修工事が必要です。

また、入居者とのトラブル対応や、日々の設備点検、クレーム処理なども所有者の責任となります。管理を他の人に任せる方法もありますが、その分費用が増加する可能性も考慮しておきましょう。

融資の審査が厳しい

収益物件の購入には、通常の住宅ローンよりも厳しい審査基準が設けられています。
金融機関は、申込者の年収や職業だけではなく、物件の家賃収入や利回り、立地条件なども細かくチェックされます。

また、頭金の比率も通常の住宅ローンより高めに設定されることが多く、投資開始時により多くの自己資金が必要とされるかもしれません。

収益物件を所有するリスク7選

収益物件への投資には、メリットやデメリットとは別に、将来発生する可能性のあるさまざまなリスクが存在します。
主なリスクとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 空室リスク
  • 家賃の下落リスク
  • 家賃の滞納リスク
  • 金利上昇リスク
  • 増税リスク
  • 修繕リスク
  • 災害リスク

リスクは、収益物件の運用で必ず考慮しなければならない要素です。それぞれのリスクの内容を確認していきましょう。

空室リスク

空室リスクとは、入居者が退去した後に次の入居者が決まらず、家賃収入が得られなくなるリスクです。

対策としては、入居付けが得意な管理会社に依頼することが有効です。また、物件の立地や設備の充実度、家賃相場など入居者目線での物件選びを行うことで、空室リスクを最小限に抑えられます。

家賃の下落リスク

家賃の下落リスクとは、物件の老朽化や周辺環境の変化により、家賃収入が減少するリスクです。

建物の経年劣化が進むにつれて設備が古くなり、近隣に新築物件が増えれば、家賃の値下げを余儀なくされる場合もあります。また、駅前の商店街の衰退や企業の撤退など、地域の価値低下も家賃下落の要因となります。

家賃の滞納リスク

家賃の滞納リスクとは、入居者が家賃を期日通りに支払わないリスクです。
長期間の滞納が続く場合、明け渡し請求などの法的措置が必要になる可能性もあります。

このような事態に備えて、家賃保証会社の利用や入居者の審査強化など、事前の対策を講じることが大切です。

金利上昇リスク

金利上昇リスクは、ローンを組んで物件を購入する場合に発生する可能性があるリスクです。
特に変動金利を選択している場合、金利の上昇により返済額が増加する可能性があります。

家賃収入が一定でも返済額が増えれば、手取りの収益が減少する可能性もあります。長期の資金計画を立てる際は、金利上昇も考慮に入れましょう。

増税リスク

増税リスクとは、固定資産税や不動産取得税などの税金が将来的に上昇するリスクです。
特に固定資産税は、土地や建物の評価額の見直しにより税額が変更される可能性があります。

また、消費税率の引き上げや新たな税制の導入により、維持費や管理費が増加する可能性もあることを考慮しておく必要があります。

修繕リスク

修繕リスクとは、建物の経年劣化によって発生する予期せぬ修繕費用のリスクです。
給排水管の劣化や外壁の損傷、設備の故障など、築年数が経過するにつれてさまざまな修繕が必要になります。

計画的な修繕積立金の確保が必要ですが、想定以上の修繕費用が発生する可能性もあり、収益性に影響を与える可能性があります。

災害リスク

災害リスクとは、地震や火災、水害などの自然災害により物件が損害を受けるリスクです。
建物が被災した場合、修繕費用の負担だけではなく、入居者の退去や家賃収入の途絶など、さまざまな損失が発生する可能性があります。

そのため、火災保険や地震保険への加入が必須となり、災害に備えた十分な保険設計が必要です。

収益物件を購入する時の注意点7選

収益物件への投資を成功させるためには、購入時の物件選びが大切です。失敗しないためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
主な注意点には、以下のようなものが挙げられます。

  • 実質利回りを確認する
  • 収益が上がりやすい物件を選ぶ
  • 相場よりも高い家賃で入居している契約がないか確認する
  • 耐用年数の長い建物構造の物件を選ぶ
  • 自分の目で物件を確認する
  • できるだけ自己資金は確保しておく
  • 信頼できる不動産会社を選ぶ

それぞれの注意点を確認していきましょう。

実質利回りを確認する

物件選びで大切なのは、表面利回りだけではなく実質利回りをしっかりと確認する必要があります。

表面利回りは年間家賃収入を物件価格で割った数値ですが、実質利回りは管理費や修繕費、保険料などの諸経費を差し引いた収益率を表します。物件の収益性を正確に判断するためには、必ず実質利回りまで計算するようにしましょう。

収益が上がりやすい物件を選ぶ

収益が上がりやすい物件とは、需要が高く空室になりにくい物件のことです。
具体的には、駅から徒歩圏内、コンビニなどの生活利便施設が充実している、学校や企業が近いなど、入居者のニーズを満たす立地条件を備えた物件が該当します。

このような条件を満たす物件は、安定した収益が期待できます。

相場よりも高い家賃で入居している契約がないか確認する

相場と比べて家賃が高すぎる物件や、利回りが高すぎる物件には注意が必要です。
現在の入居者が退去した後、相場並みの家賃に下げざるを得ない可能性があるからです。

購入前に近隣の類似物件の家賃相場をしっかりと調査し、現在の契約家賃が適正な水準かどうかを確認するようにしましょう。

耐用年数の長い建物構造の物件を選ぶ

収益物件の運用を考える場合、建物の構造と耐用年数を確認しておきましょう。
住宅用建物の法定耐用年数は以下のとおりです。

建物構造 法定耐用年数
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造 47年
れんが造・石造・ブロック造 38年
金属造(肉厚4mm超) 34年
木造 22年

引用:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表

通常の場合、耐用年数が長い建物構造の方が、資産価値の維持が期待できます。物件購入時は、この点も考慮に入れましょう。

自分の目で物件を確認する

収益物件の購入前には、必ず自分の目で物件の状態を確認するようにしましょう。
特に遠方の物件の場合は注意が必要です。写真やインターネットの情報だけでは、周辺環境や建物の実際の状態を正確に把握するのは簡単ではありません。

物件の立地や建物の状態、日当たりなど、実際に現地で確認するようにしましょう。

できるだけ自己資金は確保しておく

収益物件の運用では、ある程度まとまった自己資金を確保しておくことが大切です。
突発的な修繕費用の発生や、空室期間中の住宅ローン返済など、予期せぬ出費に備える必要があるためです。

通常の場合、物件価格の30%程度の自己資金があれば、不測の事態にも対応しやすくなります。

信頼できる不動産会社を選ぶ

収益物件の購入では、仲介会社の選択も大切なポイントです。
中には、物件の欠陥を隠したり、利回りを過大に見積もったりするなど、悪質な営業を行う不動産会社も存在するため、慎重に検討しましょう。

実績や口コミ、免許の有無などを確認し、複数の会社に相談して比較検討するようにしましょう。

まとめ

この記事では、収益物件の定義から投資での注意点までを詳しく解説しました。
記事内でお伝えしたとおり、収益物件への投資には空室リスクや維持費の負担など、さまざまな課題があり、慎重な検討が必要です。

しかし、立地条件や建物の状態、実質利回りなどをしっかりと確認し、適切な物件を選択すれば、安定した収益を得られる手段となります。

特に実績豊富な不動産会社のサポートを受けることで、より確実な投資判断が可能になります。優良な不動産会社は物件の価値を見極めるノウハウを持っていて、目的に合った最適な物件をご提案できるからです。

例えば、立地条件の良い物件の選定や、将来的な価値の目利き、適切な管理体制の構築などが可能です。

弊社(株式会社Albalink)も、年間数千件の不動産取引実績を持つ専門業者として、収益物件の購入をご検討の方々をサポートしています。物件選びでお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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