【不動産投資で重視する立地条件ランキング】全国400人アンケート調査


投資用物件を選ぶ際に、立地は重要な条件のひとつです。
ただ立地と言っても、「交通アクセスの良さ」「商業施設や医療機関が近い」「文教エリア」など、さまざまな要素や特徴があります。
実際の投資家や不動産投資に関心のある人は、どんなポイントに注目しているのでしょうか。
今回は不動産投資に関心がある400人を対象に、「不動産投資をする際、立地条件で重視する点」についてのアンケートを実施しました。
「立地以外で重視する条件」についても聞いています。
- 調査対象:不動産投資に関心がある人
- 調査期間:2025年8月27日~9月10日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:400人(女性207人/男性193人)
- 回答者の年代:20代 15.5%/30代 35.4%/40代 25.8%/50代 17.8%/60代以上 5.5%
目次
不動産投資で重視する立地条件は「交通の便がいい」
不動産投資に関心がある400人に「不動産投資で重視する立地条件」を聞いたところ、1位は「交通の便がいい(64.8%)」で、突出して高くなっています。
2位「人口が増加している(16.3%)」、3位「商業施設に近い(14.3%)」、4位「今後の開発が見込まれる(12.5%)」が続きます。
入居者にとっての利便性と将来的な価値低下予防の両方を見据えた回答が多くなりました。
例えば「交通の便がいい」「商業施設や医療機関に使い」といった回答は、入居者にとっての利便性に関する項目であり、入居者がつくかどうかに大きく影響します。
さらに駅などは短期間で廃止されることは考えにくく、将来にわたって魅力あるエリアであり続けるための要素でもあります。
また「将来の開発予定」「人口の増減」などは、将来的な物件の資産価値に大きく影響する要素です。
駅チカで駅周辺の再開発計画があるなど、今の借り手に選ばれやすく、将来的にも長く安定して価値を保てる立地が求められているとわかります。
1位 交通の便がいい
- 入居者が部屋を探す際、最も優先する条件のひとつが駅からの距離だと考えるからです。単身者向けの物件では、通勤・通学の利便性が直接的に空室リスクの低減につながります。駅から近いという価値は、建物の築年数が経過しても色褪せにくく、長期的に安定した家賃収入を得るための最も重要な要素だと思っています(30代 男性)
- 利便性が高いと人気が出て、借り手も多いと思うから(50代 女性)
- 最寄り駅に普通列車だけでなく、急行列車や快速列車が停まること。普通列車しか停まらない駅は人気がなく、発展が遅い(60代以上 男性)
1位は「交通の便がいい」でした。
交通の利便性を重視する背景には、やはり入居者の集まりやすさがあります。
駅近や、急行・快速停車駅に近いといった要素は、通勤・通学をしている世代にとって魅力的な条件です。
古い物件でも、駅や路線がなくならない限りは「駅から近い」という優位性や価値は失われません。
交通の便がいいことは、投資家にとって安定的に入居者を確保するための保険・安心材料のような役割を果たしていると考えられます。
2位 人口が増加している
- 投資するなら売却益の見込める場所がいい。ただ駅近のように価値が上がっている場所は下がりにくい一方、投資するのに莫大な金額がかかる。そのため人口が増える見込みのあるエリアに投資したい(30代 男性)
- 若年層の人口が増加しているか。近隣でマンションを購入する可能性があるから(40代 女性)
- 人口の増減こそが、一番重要なファクターだから(50代 男性)
2位は「人口が増加している」でした。
人口増加を重視する理由としては、「将来的な資産価値の維持」や「売却益の上積み」が挙げられました。
人口が増えていくエリアでは、将来にわたって住宅需要が下がりにくいというメリットがあります。
すると賃貸物件の入居者も確保しやすくなります。
すでに人口が多く、物件価格が上がっている場所には予算が理由で手を出せないものの、今後人口が増えそうな場所なら挑戦できるのではないかという考え方もありました。
3位 商業施設に近い
- 世代問わず需要がありそうだから(30代 女性)
- 安定的に収入が入るよう、住む人の導線がしっかりしているといいと思っている(30代 女性)
- 日用品や食料品が近くで簡単に買えると生活が楽です(50代 男性)
3位は「商業施設に近い」でした。
スーパーやドラッグストアなど、日常的な買い物ができる商業施設の近くにある物件は入居者に選ばれやすくなります。
日常生活が便利になるからですね。
そのため、近くで日用品や食料品を買える環境を提供できる物件は、単身者からファミリーまで幅広い層に支持されます。
「自分自身が商業施設の近さで物件を選ぶから」と、生活者目線で見て魅力的な条件だと感じている人も多くなりました。
4位 今後の開発が見込まれる
- 土地の価格が下がりにくいから(20代 男性)
- 将来的に値上がりが期待できそうだから(30代 女性)
- 長期的な目線で利益を出すためには、県や市の計画を重視することが確実。駅近だったとしても再開発の候補でなければ、人口が減る日本では廃れる一方(40代 男性)
「今後の開発が見込まれる」が4位です。
将来の開発計画に注目するのは、資産価値の上昇や下落リスクの回避を意識しているためです。
インフラ整備などの開発が予定される地域では、人口流入にともなう住宅需要の拡大が見込めます。
すると長期的に値上がりを期待できますし、資産価値も下がりにくくなると考えられます。
一方で開発予定のない地域では、少子高齢化による人口減少に直面しやすく、資産が目減りするリスクも。
開発計画の確認方法としては「国・自治体の発表を確認する」「地元の不動産会社などに聞いてみる」などがあります。
5位 学校に近い
- 大学が近い。安定した収入が見込めるから(20代 男性)
- 小中学校付近。継続的に顧客層が一定数いるから(30代 女性)
- 近くに大学などがあること。絶えず需要があるから(60代以上 女性)
「学校に近い」が5位に入りました。
大学が近いと学生利用、小中学校が近いとファミリー層の入居が見込めます。
学校近くの立地を選ぶことで、特定のターゲット層を安定的に確保できる可能性が高まるのですね。
例えば大学や専門学校が近くにある限り、入居者は入れ替わってもニーズは途切れにくくなります。
また「小学校入学後は、子どもを頻繁に転校させたくない」「友達と離れてしまうのはかわいそう」と考える子育て世代も多く、小中学校が近いと数年間単位での居住が見込めます。
6位 都市部である
- 東京23区内。値下がりしにくいから(30代 男性)
- とにかく人がいないと、話にならないから(40代 女性)
- 資産価値下落の可能性がなく、上がる可能性しかない場所を選んでおきたいから(50代 女性)
6位は「都市部である」となりました。
都市部には何と言っても人口が集中しています。
人が多ければ住宅の需要も高まるわけで、都市部であれば「人口が少ない地域よりもニーズが大きい」「需要が途切れにくい」というメリットが期待できます。
人口が多いからこそ、空室リスクを低減できる安心感があるのですね。
また東京23区の都市部では、資産価値が下がりにくく、むしろ上昇の可能性が高いのもメリットです。
都市部の物件は取得にかかるコストが高いものの、「価値が守られやすく、需要が安定している」という信頼感があります。
7位 医療機関に近い
- やはり住みやすさが、人気の条件ではないかと思うので(50代 女性)
- 生活のインフラが整備された地域なら、売りやすく大きな収益が見込めるからです(60代以上 男性)
7位は「医療機関に近い」です。
医療機関の近さは、子育て世代やシニア世代にとってはとくに安心して暮らせる住みやすさの証です。
「ファミリー向け物件なら小児科が近い」「シニア向けなら、かかりつけにできる内科や、救急対応できる大規模病院が近い」など、ターゲット層に合う医療機関や診療科があると、強みになりやすいと考えられます。
住みやすい環境が入居者確保や売却時の価値低下防止につながると考えている人も多くなりました。
不動産投資で立地以外で重視する条件は「築年数」
不動産投資で立地以外で重視する条件の1位は「築年数(38.0%)」でした。
2位「物件価格(33.8%)」も全体の3割を超えているほか、3位「利回り(26.8%)」と答えた人も多くなっています。
- 築年数。耐震性や修繕などリスクが上がるので、古い物件は避けたいです(20代 女性)
- 物件価格です。無理に投資してしまうと自分の生活を脅かす結果につながってしまうため、安心して投資できる予算で無理なく行っていきたいです(30代 女性)
- 築年数と建物の管理状態です。新耐震基準を満たしていることはもちろん、長期修繕計画が適切に立てられ、実行されているかを確認します(30代 男性)
- 築年数や利回りが重要。築年数が過剰にかさんでいると、修繕が必要になる可能性があるため。利回りは空室リスクにより変動するため、余裕のある計画を立てたい(40代 男性)
- 地震が心配なので、耐震管理がしっかりしているところ。また築年数も比較的浅いのが理想です(50代 女性)
- 修繕実績。共有スペースの清潔度や管理具合。自転車置き場の台数と管理状態(50代 男性)
- マンションであれば築20年以内であること。ファミリー対象であれば最低2LDKかつ70平米以上の物件(60代以上 男性)
全体的な傾向としては、リスクを抑え、安心して不動産投資を続けられる条件を整えたいという意識が伺えます。
とくに築年数は「耐震性などの住宅性能」「建物・内装の劣化」「管理コストの増大」といったリスクと直結するため、比較的新しい物件を求める傾向が目立ちました。
物件価格についても、無理をして高い物件を購入してしまうと、許容できないほど大きなリスクを抱えてしまうことになりかねません。
上記のように不動産投資で堅実性が重視される背景としては、投資金額が大きいため「失敗したくない」という不安が大きくなりやすいことが考えられます。
ローン返済や生活への影響を想像すれば、リスクを回避できる要素を重視するのは当然です。
また利回りについても、「下振れすることを頭に入れて計画したい」など、慎重な姿勢が見られました。
全体的には、短期的で大きな利益を求めるのではなく、堅実性や安心感を重んじる傾向が浮かび上がっています。
まとめ
アンケートの結果、不動産投資用の物件を取得する際に重視される立地条件としては、「交通の便の良さ」が多くなりました。
交通の便がいいことは、今の入居者を惹きつける魅力であると同時に、物件の将来的な資産価値を維持するための要素になるとも考えられています。
「賃貸物件を所有して長期安定的に家賃収入を得たい」と考えている人にとって、現在だけではなく、将来にわたって入居者が確保できる立地が重要になるとわかりました。
物件を売って購入価格と売却価格の差益を得たいと考えている人にとっても、入居者がつきやすい条件の良さや、人口増加や再開発の見込みは重要です。
立地条件以外に重視する条件でも、「管理コストを抑えられるよう、築浅物件を優先」「無理のない物件価格」といった堅実な回答が多くなっています。
投資金額が大きいこともあり、立地条件でも立地以外の条件でも、できるだけリスクを抑えたいという意向が読み取れるアンケート結果となりました。
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