不動産投資初心者

レインズの不動産物件を個人で見る方法

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こんにちは。仙台で小さなアパートを経営しているhayasakaです。

日本の不動産はこれから、

  1. 横ばいもしくは値上がりする
  2. じりじり値を下げる
  3. 無価値になる(売り出しても買い手がつかない)

の3種類に分けられると言われています。

これは例えば、首都圏全域が①で地方都市のすべてが③になるというのではなく、首都圏の中でも①の土地もあれば、②や③の土地も出てくるという事。

②や③の土地は、将来的に不動産収入が下がることを意味するため、いかに①の土地を購入するかが極めて重要になって行きます。

では、どうすれば横ばいもしくは値上がり基調の不動産を見つけることができるのでしょうか?

その一つの方法として「レインズ」と呼ばれる不動産検索サイトの活用が挙げられます。

レインズには「成約価格」という、一般の不動産検索サイトにはない情報があり、実際の不動産価格やトレンドをいち早くとらえることができるからです。

今回は、レインズの仕組みや活用方法などについて学んで行きましょう。

レインズの基礎知識

レインズとは

レインズとは「Real Estate Information Network System」の頭文字をとったもので「不動産流通標準情報システム」と呼ばれます。

1988年からスタートし、国土交通大臣から指定を受けた4つの流通機構(東日本、中部圏、近畿圏、西日本)が運営しています。

仕組み

指定流通機構に登録している不動産会社が、保有する物件情報を登録し、互いに登録情報交換を自由に検索できる業者向けのシステムです。

レインズが登場する前は、幾つもの不動産会社を訪ねないと目指す不動産にたどり着けなかったものが、小さな不動産会社1軒を訪ねても、レインズに登録してある不動産情報すべてにアクセスでき、仲介してもらうことが可能になったのです。

ただし、現実にはすべての不動産情報を網羅しているとは言い難く、宅地建物取引業法により、専属専任媒介契約を結んだ場合には、レインズに登録しなければいけないという登録義務があるにも関わらず、「全不動産売却情報の3割程度しか登録されていないだろう」という指摘もあるほど。

それでも、利便性は大幅にアップしているのは間違いなく、上手く活用すれば不動産投資家の強い武器にもなり得ます。

誰が利用できる?

一般の不動産検索サイト(SUUMO、不動産ジャパンなど)は、誰でも利用できるのに対し、レインズを利用できるのは原則として会員である不動産会社に限られます※。

ただし、会員登録している不動産会社を通じて間接的に不動産情報にアクセスすることは可能なので、不動産投資家もレインズを理解し、積極的に活用するべきです。

※個人でも利用できる「レインズマーケットインフォメーション」もあります。ただし、閲覧できる情報には制限があります(後述)

レインズのデメリット

「レインズに登録されている物件に優良物件はない」と指摘する専門家もいます。

それは、仲介業者は“儲かる物件は手持ちの顧客同志で成約させたい”と考えるのが普通だからです。

仲介手数料は、売り主・買い手双方からもらえます。

買い手がレインズで見つけた物件を、売主分譲会社に直接交渉する事は出来ません。

従って1億円の物件なら売り主・買い手双方から合計約600万円が手数料として入ります(これを両手取引と言います)。

しかし、レインズに情報登録し、買い手側の不動産会社が間に入れば、半分の約300万円にしかなりません(これを片手取引と言います)。

手間はほぼ同じなのに、手数料が半分になるわけですから、可能なら手持ちの顧客同志で成約に持ち込もうとするわけです。

このため、すぐに買い手が見つかりそうな優良物件は広告などを打ち出せばすぐに売却できると予想されるため登録されず、それが「レインズには優良物件がない」と言われる所以のようです。

もっとも、この傾向はレインズに限らず、一般の不動産検索サイトでも言えることではあります。

 レインズのメリット

逆にレインズに物件を載せるメリットは、不動産会社の規模や社歴に関係なく、エリア全域に物件情報を発信したり物件情報を入手したりできること。

このため、売主、買主ともに短時間に売買契約を成立させることができるのです。

そして、もう一つのメリットが「成約情報」を確認できること。

一般の不動産検索サイトに載っている価格はあくまでも売り主の「売りたい価格」。

これだけでは実勢価格を反映していないのは言うまでもありません。

レインズなら実際の成約価格が即座にアップされるため、実勢価格や不動産価格のトレンド(値上がりしているのか横ばいなのか、値下がりしているのか)や取引状況をリアルタイムに把握できるわけです。

不動産投資家から見れば、購入しようとしている収益不動産が、将来にわたって高い収益性を出せるかどうかの重要な指針となるわけで、極めて有効なツールと言えます。

不動産投資家としてのレインズ活用法

レインズマーケットインフォメーションの活用?

レインズはもともと、不動産会社向けのサービスとしてスタートしましたが、現在では一般の方でも利用できるよう「レインズマーケットインフォメーション」というサービスも提供しています。

ただし、利用できるのはマンションと一戸建てのみで、事業用建物などの物件情報としては不動産ジャパンなどの一般検索サイトの内容の方が充実しています。

また、不動産の売買情報は高度な個人情報であることから、ざっくりした情報しか載せていません。

地域(町程度まで)の平均的な取引動向を確認できる程度なので、実勢価格のトレンドを読み取ることは困難です。

従って不動産投資家としては、レインズマーケットインフォメーションだけで十分な情報を得るのは困難と言えるでしょう。

不動産会社に働きかける

単に収益不動産を探すだけであれば、SUUMOや不動産ジャパンといった検索サイトでも十分ですが、成約情報はレインズに登録している不動産会社から間接的に情報入手する以外ありません。

「この周辺の実勢価格とトレンドを知りたいので、レインズで類似物件の成約価格を調べてもらえませんか?」と働きかけ、情報入手を図りましょう。

未公開物件は狙い目なのか?

未公開物件とは

レインズに載っていない物件のことを「未公開物件」と言います。

SUUMOのような一般の不動産検索サイトに載っていても、レインズに登録していない物件は「未公開物件」と呼ばれます。

未公開物件の中には“公開するまでもなく売れる”と確信できるような優良物件が含まれている可能性があります。

このような物件を紹介してもらうには、やはり不動産会社との信頼関係が必要で、長い時間をかけて構築していく以外ありません。

そういう意味では不動産投資ビギナーが、いきなりそのような”お宝物件“を望むのは現実的とは言えません。

また、未公開物件と言っても、広く公開している物件ではないという“プレミアム感”を演出するだけというケースもあります。

その場合、未公開にして両手取引を狙っているような利益至上主義の会社である危険性すらあり、強引な取引に巻き込まれかねないので注意が必要です。

レインズに登録していない業者は危険?

レインズの使用料は月額数千円となり、物件情報は無料で閲覧可能となりますから、ビジネスチャンスの拡大を求めて多くの不動産会社が登録しています。

ただ、中にはレインズに登録していない不動産会社もあるのは事実で「もぐりの不動産会社なのか?」と不安になる方もいるかもしれません。

しかし、現実には“これ以上一般媒介契約や専任媒介契約の間口を広げても手が回らない”という理由でレインズに登録していない不動産会社が多く、むしろ長い歴史を持った堅実経営の企業に多く見られます。

つまり、レインズに新規登録しなくてもこれまでの信頼と実績で十分経営が成り立つような会社というのであれば、レインズに登録していなくとも安心して相談して良いでしょう。

まとめ

右肩上がりに土地が値上がりした時代は終わり、これからは同じエリアでも値上がりする土地もあれば値下がりする土地も出てくる時代です。

管理会社による管理状況も大切ですが、将来の不動産収益を大きく左右する要因になるため、土地の実勢価格とトレンドを見極めるという事が、今後極めて重要となっています。

そのひとつの指針として活用できるのがレインズの「成約情報」

近隣類似物件のここ数年の成約価格を見ることで、値上がり基調か横ばいか、あるいは値下がり基調かなどをリアルタイムに把握することが可能です。

レインズは原則、登録不動産会社のみが利用できるサービスのため、不動産投資家は不動産会社に働きかけて成約情報などを積極的に入手・確認して行くと良いでしょう。

レインズに登録されていない未公開物件には優良物件が含まれている場合もありますが、そのような物件の取引情報を入手するには不動産会社との信頼関係や実績が必要なので、不動産投資家初心者には難しいでしょう。

むしろ未公開物件の中にはトラブルに巻き込まれるケースもあるので、注意が必要です。

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