ペット不可なのに「飼ってない」と言い張る入居者への3つの対処法

「ペット不可のはずなのに、入居者が“飼ってない”と言い張って困っている…」そんな悩みを抱える不動産オーナーや投資家の方は少なくありません。
実は、こうした無断飼育を放置せずに適切に対応することで、物件の資産価値や入居率の低下を防ぐ方法があります。
とはいえ、強引に退去を迫ったり、証拠が不十分なまま話を進めてしまうと、トラブルが長期化したり、他の入居者からの信頼を失うリスクもあるため注意が必要です。
この記事では、以下のようなポイントを中心に解説します。
最後までお読みいただくことで、無断飼育によるリスクや対応の難しさを回避し、安心して物件運営ができる具体的な方法がわかります。
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目次
ペット不可物件なのに「飼ってない」と言い張る入居者の実態
ペット不可の賃貸物件において、「ペットは飼っていません」と強く主張する入居者がいる状況に悩むオーナーは少なくありません。
この章では、なぜ入居者がペット禁止の規約を破りながら「飼っていない」と言い張るのか、その実態を解説します。
無断飼育の背景を理解することで、オーナーとして冷静かつ適切な行動を選ぶ手助けになります。
ペット不可物件でこっそり飼う人がいる理由
ペット不可の賃貸住宅でも、こっそり動物を飼育する住人がいる理由にはいくつかのパターンがあります。
主な理由としては以下のようなことが挙げられます。
理由 | 詳細 |
---|---|
家族や子どもの希望 | 「子どもが小動物を欲しがった」「家族の癒しになるから」という家庭内事情が背景にあります。 |
近所に迷惑がかからないと思っている | 小鳥やハムスターなどの小動物なら鳴き声や臭いが少なく、トラブルにならないと誤解しています。 |
一人暮らしの寂しさ | 一人暮らしのストレスや孤独感から、内緒で犬猫を室内で飼うケースもあります。 |
こうした理由を理解しつつも、無断飼育は契約違反であり、物件の経営や他の住民に悪影響を与える可能性があると認識することが重要です。
「バレなければ問題ない」という誤った認識が多い
入居者の中には、「室内だから誰にも迷惑をかけない」「管理人さんに見つからなければ問題ない」という甘い考えを持つ人がいます。
つまり、禁止されている理由やオーナー・管理会社の立場、住環境への影響を理解していないケースが多いのです。
しかし、特に集合住宅では、鳴き声や共用部での散歩、ペット臭が近隣の住民に迷惑をかけ、クレームや苦情が発生するリスクがあります。
無断飼育を黙認することは、トラブルを長期化させ、家賃の滞納や強制退去、信頼関係の破綻にもつながりかねません。
ルール違反は早期に把握し、対処する姿勢が不可欠です。
無断飼育を放置することで資産価値を損ねる4つのリスク
無断での飼育を放置してしまうと、賃貸物件の資産価値や経営状態に深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。
ここでは以下のリスクについて詳しく説明します。
これらを理解しておくことで、適切なタイミングで行動する意義が見えてきます。
黙認が「承認」とみなされ、対応が難しくなる
無断飼育が発覚しても何の注意もせずに放置していると、住人にとっては「許可された」と誤認され、裁判などの場で「黙示の承諾」と判断される恐れがあります。
これにより、後から退去や原状回復を求めても通らないケースが発生します。
例えば、契約書に「ペット禁止」と記載されていても、長期間注意をしなければ原状回復費用を請求できないどころか、反対に管理責任を問われるリスクがあります。
トラブルを防ぐためには、発覚時点ですぐに適切な対応を行うことが大切です。
契約違反による強制退去・空室発生で収益が悪化するリスク
無断飼育は明確な契約違反であり、最終的に強制退去の手続きを取らざるを得ないケースもあります。
その場合、次の入居者が決まるまでの空室期間が発生し、家賃収入が途絶えるリスクがあります。
たとえば、家賃12万円のマンションで2ヶ月空室になると24万円の損失となるということです。
こうした経営上の負担を軽減するためにも、無断飼育の早期解決が求められます。
他の優良入居者の退去や入居率低下を招く
ペット不可物件において、鳴き声や臭いなどの迷惑行為が続くと、他の住人から苦情が寄せられ、最悪の場合は退去につながります。
優良な住人ほど、住環境の悪化に敏感なため、退去が重なると入居率が低下し、経営にも悪影響を及ぼします。
不動産経営の基本は「良好な環境の維持」にあります。
無断飼育は、環境悪化の原因になりうると認識しておきましょう。
修繕・清掃コストが膨らみ利回りが悪化する
無断で動物を飼われると、室内の損傷や臭いがひどく、退去後の修繕費用が大きくなります。
一般的にペットによる損傷はハウスクリーニングや脱臭作業だけで数十万円規模になるケースもあります。
国土交通省のガイドラインでも「ペットによる特別な損耗は借主の負担」と明記されていますが、オーナー側も負担を避けるにはルール順守を徹底させる必要があります。
結果的に利回り悪化を防ぎ、物件の価値を維持するための重要な対処です。
無断飼育を確認するためにオーナーが取るべき3つの行動
無断飼育の可能性が発覚したとき、感情的にならず、冷静に事実を確認することが大切です。
この章では、無断飼育をしているかどうかを確かめるために、オーナーが取るべき具体的な行動を解説します。
これらの方法を実施することで、余計なトラブルや法的リスクを避けつつ、状況を正しく把握することが可能です。
契約書での禁止条項の再確認
最初にすべきことは、賃貸借契約書を確認し、ペット飼育の禁止条項が記載されているかどうかを明確にすることです。
国土交通省のモデル契約書には「ペットその他の動物の飼育は禁止する旨」の条項が一般的に盛り込まれています。
もし記載が不十分であれば、入居者との交渉や法的手続きが不利になる可能性もあります。
契約書を確認し、文面が曖昧であれば弁護士など専門家に相談するのも一案です。
管理会社や現場でのヒアリングによる証拠収集
次に、管理会社や現地の管理人、清掃員などから現場の状況をヒアリングし、目撃証言や状況証拠を集めます。
鳴き声や散歩している様子、共用部での抜け毛など、細かな情報が大切です。
過去には、管理人からの「毎朝小型犬を散歩させている」という証言が証拠となり、無断飼育が認定されたケースもありました。
直接確認できない場合でも、周囲の住民からの苦情や報告を受けることで、調査のきっかけになります。
入居者への事実確認と是正勧告
証拠がある程度揃ったら、入居者に対して冷静に事実確認を行います。
このときは書面や録音など証拠が残る形で伝えるのが望ましいです。
強い言葉は使わず、冷静に「契約書に沿って事実確認をさせていただきます」と説明し、是正勧告を出します。
是正の期限や原状回復の義務についても併せて説明し、相手の理解を促しましょう。
ここで感情的な対応を避けることが、後の円満解決につながります。
無断飼育の証拠を確実に集めるためのテクニック
無断飼育を法的に立証するには、状況証拠だけでは不十分な場合があります。
確実な証拠を集めるための具体的なテクニックを知っておくことで、いざという時に安心して対応できます。
こうしたテクニックを取り入れることで、事実関係を証明するための証拠能力が高まります。
音や鳴き声を記録する簡易レコーダーの活用
まず、共用部や住戸前に簡易レコーダーを設置し、犬猫の鳴き声や生活音を録音する方法が有効です。
特に夜間や留守中に鳴き声が確認できれば、無断飼育の強力な証拠になります。
設置の際は共用部での録音が管理規約上問題ないか、管理組合や管理会社に確認することが必要です。
無断設置がトラブルにならないよう、事前の許可を得ておきましょう。
ペット臭や抜け毛などの痕跡チェックのコツ
室内に残るペットの痕跡も有力な証拠になります。
具体的には、独特な匂いや床・壁の抜け毛、爪の傷跡などです。
過去には、退去時の立ち会いでペットの毛が大量に発見され、さらに臭いがひどく原状回復費用が高額になったという事例もありました。
チェックの際は、共用部や玄関マットに落ちている毛や、ベランダ・エレベーターに残る小型犬の足跡なども確認ポイントです。
オーナー自身が確認するだけでなく、プロのハウスクリーニング業者や管理会社に依頼して、痕跡を報告書にまとめてもらうのも有効です。
こうした具体的な痕跡の記録が、入居者への説明や請求の根拠になります。
共用部や玄関周辺に防犯カメラを設置する際の注意点
最後に、防犯カメラの設置も有効な手段です。
共用部や玄関付近に設置することで、散歩に出る姿やペットの持ち込みの様子が確認できます。
ただし、カメラ設置には注意が必要です。
管理組合の承諾が必要な場合があり、また入居者や住民のプライバシー権に配慮し、録画範囲を共用部に限定するのが基本です。
設置前に専門業者や弁護士に相談し、規約に沿って進めることが、無用なクレームや法的リスクを避けるうえで重要です。
ペット不可物件で「飼ってない」と言い張る入居者への具体的な対応4ステップ
無断飼育を確認した後、感情的に対処してしまうと状況が悪化し、法的トラブルや信頼関係の破綻につながりかねません。
この章では、オーナーが冷静に、かつ法的に適切な対応をするための4つのステップを解説します。
各ステップでの注意点や具体例を知ることで、落ち着いて対応ができるようになります。
1) 契約内容をもとにペット飼育の停止を求める
最初のステップは、契約書の禁止事項を根拠に、ペットの飼育停止を正式に求めることです。
入居者に対しては書面で通知し、いつまでに対応するのか期限を設けて伝えるのが基本です。
この際は、賃貸借契約書の該当条項や管理規約を示し、「この行為は契約違反であり、早期の是正が必要です」と説明します。
感情的な言葉は避け、事実と規約に基づいた説明が効果的です。
2) 期限を設けて改善がなければ退去を求める
是正勧告に従わない場合、次の手段として退去を求める手続きを開始します。
ここでは「催告書」という法的効力のある書面を送付し、一定期間内にペットの撤去や退去を求める旨を記載します。
例えば「〇月〇日までに是正がなければ、賃貸借契約を解除し退去を求めます」と書面で通知しましょう。
催告期間はおおむね1〜2週間程度が一般的です。
期限を設けることで、入居者側に対応の余地を残しつつ、オーナーとしての意思を明確にできます。
3) 原状回復費用や違約金を請求する
退去時には、ペットによる室内の損傷や臭い、壁紙の破損などについて、原状回復費用を請求できます。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」でも、通常の生活損耗を超える損傷は借主負担とされています。
また、契約書に違約金の条項がある場合は、これも併せて請求するのが適切です。
見積もり書や修繕報告書など、金額の根拠となる資料を用意しておきましょう。
4) 応じない場合は法的措置(強制退去)を検討する
全ての交渉が決裂し、入居者が是正にも退去にも応じない場合は、法的手続きに移行します。
具体的には「建物明渡請求訴訟」を提起し、裁判所の判断を仰ぐ流れになります。
この場合は弁護士に相談し、必要な証拠や手順を確認してから行動します。
強制執行による退去には時間と費用がかかるものの、放置しておくよりは損失を抑えられる可能性が高いです。
参照元:建物明渡請求|裁判所
無断飼育トラブルを未然に防ぐためにオーナーが実践したい3つの施策
無断飼育の対応は大きな負担になるため、そもそもトラブルが起きないように予防策を講じるのが理想です。
ここでは、オーナーが実践しやすい3つの施策を紹介します。
これらの取り組みを通じて、安心して不動産経営が続けられる環境づくりが可能になります。
入居前に契約書で禁止事項を明確化する
最も基本で効果的なのは、契約書にペット禁止の条項を明記することです。
なぜなら、禁止の根拠が契約書にないと、後で強制退去や原状回復を請求する際に不利になる可能性があるからです。
国土交通省の賃貸借契約書のモデルには以下のように具体的に記載することが推奨されています。
三 観賞用の小鳥、魚等であって明らかに近隣に迷惑をかけるおそれのない動物以外の犬、猫等の動物(別表第1第五号に掲げる動物を除く。)を飼育すること
契約時に管理会社と協力し、禁止の意味や違反時の対応までしっかり説明しておくと、入居者の理解も深まります。
これが信頼関係構築にもつながります。
定期的な巡回やチェックで早期発見する
定期的に物件を巡回し、共用部や敷地内に異変がないかを確認することで、早期発見が可能になります。
例えば抜け毛や鳴き声、共用部に置かれたトイレシーツなどを見逃さず、管理会社と連携して報告体制を整えておくと安心です。
近隣住民からの苦情が入った時点で対応するよりも、先手を打つことがトラブルの深刻化を防ぎます。
市場ニーズに応じて「ペット可」への転換を検討する
近年は「ペット可賃貸物件」の需要が高まっています。
ある不動産ポータルサイトの調査では、賃貸居住者のうち、ペットを飼育したいと答えた人が半数以上にも上りました。
物件の立地や間取りが適していれば、ペット可物件に転換することで家賃の上昇や入居率の向上が期待できます。
現実的に許可できる種類や頭数などを規約で制限し、他の住人への配慮も忘れずに進めるのがポイントです。
まとめ
ペット不可物件で「飼ってない」と言い張る入居者の対応に悩むオーナーは少なくありませんが、放置すれば資産価値の低下や他の入居者離れなど深刻なリスクに発展します。
まずは契約内容に基づき、事実確認と是正勧告を行い、必要なら法的措置も視野に入れることで解決が可能です。
ただし、証拠の不十分さや対応の遅れによるトラブル長期化には注意が必要です。
そのようなリスクを回避するには、そもそも利回りの高い、需要に合った投資物件を選ぶのも有効です。
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