【書評】『常識破りの「空き家不動産」投資術』一級建築士から見た空き家再生の極意

「不動産投資を始めたいけれど、数千万円の借金をするのは怖い」
「自己資金が少なくて、物件を買うことすら諦めかけている」
そう思っていませんか?
今回ご紹介する『常識破りの「空き家不動産」投資術』(著者:村上祐章さん)は、そんな投資の常識を根底から覆す一冊です。
驚くべきことに、本書が提唱するのは「物件を購入せずに家賃収入を得る」という、一見信じられない手法です。
しかし、この「所有しない手法」を成立させるには、オーナーとの高度な交渉や、自分の資産にならないという特有のハードルを乗り越える必要があります。
また、空き家には、たとえ一見きれいに見えたとしても思ってもみない箇所に「致命的なリスク」が隠れているものです。
そこで今回は、建築のプロである「現場監督大家 コーさん」に、本書の手法を分析していただきました。

現場監督大家 コーさん:
一級建築士であり、財閥系ハウスメーカーの技術責任者として20年以上、数多くの新築・修繕現場を指揮してきた建築のプロ。副業で始めた不動産投資でFIREを達成。東京・埼玉エリアを中心にボロ戸建てやアパートを複数所有・運用し、年間家賃収入は会社員時代の給与をはるかに上回る。保有資格:一級建築士(第281006号)
プロの視点から、本書の空き家投資の手法を紹介しながら、空き家ゆえの「修繕リスク」と、初心者が失敗しないための「目利きのポイント」を解説していただきます。
この記事を最後まで読むことで、「自己資金がないから……」と諦めていた方でも、リスクを最小限に抑えながら、少ない手出し資金で着実に家賃収入を得る具体的な手法を知ることができます。
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目次
『常識破りの「空き家不動産」投資術』の著者「村上 祐章」さんの紹介
著者の村上祐章(むらかみ・ゆうしょう)さんは、業界で「廃墟不動産投資の第一人者」として知られる異色の投資家です。
圧倒的な実績と独自のスタイル
村上さんの最大の特徴は、「物件を所有しない」という投資スタイルにあります。
サブリースの戸建て版のような仕組みを、業者ではなく個人で地道にやってしまう、その手法が本書で紹介されています。
大手メーカーが家賃保証してくれるものという意味ではなく、ここでは「オーナーから安く借りてリフォームして高く貸し出す『又貸し』という仕組みのこと」を指します。
投資手法: 空き家を探し、そのオーナーを特定。そのオーナーと交渉して物件を借り受け(サブリース)、最小限のリフォームで第三者に貸し出し、家賃の一部を受け取る。
実績: 2008年から活動を開始し、わずか数年で手取り月収100万円以上の不労所得を構築。
利回り: 物件を購入せず、片付けと清掃だけのケースもあるため、投資額に対する利回りは100%どころか「無限大」になることも珍しくありません。
本書の信用性につながるポイント
村上さんのノウハウは、決して机上の空論ではありません。
京都を中心に、実際に自分の足で歩いて見つけ出した「廃墟不動産」を、泥臭い実践によって次々と不労所得に変えてきた圧倒的な実体験に基づいています。
「一文無しでも、やる気と行動力さえあれば道は開ける」という彼の哲学は、資金の壁に当たっている初心者投資家にとって、強烈な希望の光となるはずです。
『常識破りの「空き家不動産」投資術』書評【重要な4つのテーマ】
本書には通常の不動産投資とは違った非常にためになるノウハウが詰まっています。
ただ今回は、あえて戸建て不動産投資家としての立場で、また私が現場のプロの立場も踏まえたうえで、特に「これは使える」と感じた、あるいは「ここに注意すべきだ」と感じた重要テーマを厳選して解説させていただきたいと思います。
【書評1】「直さない」リフォーム術と入居者のセルフリフォーム活用
現場監督の立場、あるいは一級建築士としての立場で、これまで常識と思っていたことがまったく別の角度から覆されたのが、村上さんの「直さないリフォーム術」です。
一般的なリフォームは入居者がその部屋に住むにあたって、便利さや快適さを念頭において行われます。対して僕が行うリフォームは”住める状態にする”ことを目的にしています。
現場の常識を覆す「異次元」の発想
通常、現場監督の立場からすれば、壁に穴があれば「その部分を補修してクロスを貼り直す」のが常識的なルールです。
具体的には、以下のような手間のかかる工程を辿ります。
- 破損された穴の形に合わせて石膏ボードを加工し、裏板をあててビスで固定。
- Vカットされた石膏ボードの継ぎ目の溝にパテを施し、乾燥させる。
- このパテ塗り→乾燥の工程を繰り返し、サンドペーパーで平らに仕上げる。
- その後、ようやくクロスを貼る。
しかし、村上さんは違います。
壁の穴は、隠すだけです(笑)
現場監督の立場の私からすると、意外すぎる盲点でした。
ただ単に隠すのではなく、「簾(すだれ)」や「葦簀(よしず)」など味があるものを使って隠してしまうそうです。
築古の戸建てなら、壁面のインテリアとして意外と雰囲気に馴染んでしまう。
この発想には正直、「たしかにそれもアリだな」と感銘を受けました。
入居者さんにリフォームを「プレゼント」という荒技
さらに驚くのは、このリフォームをなんと入居者さんにオススメしてしまう点です。
入居者さんに隠している穴のこともきちんと伝えた上で、「貸家なのにリフォームし放題」としてセルフリフォームを提案していました。
実は私も以前から「そういった流れにできればいいな」というイメージがありましたが、管理会社を通すことが多いアパマン(アパート・マンション)投資では担当者が面倒なことを嫌がるため、実現が難しいのが実情でした。
しかし、ジモティなどを活用した自分で客付けをする戸建て投資なら、この手法は極めて有効です。
「貸家なのに好きにリフォームしていい」という条件は、強力な集客の武器になり、やり方によっては非常に資産価値が上がります。
私の物件でも、実はたまたま建築系の職人さんが入居され、ご自身でウォシュレットの設置や電気配線工事、内装、さらには庭の目隠しフェンス設置やガーデニングまでしてくださった事例があります。

※実際の入居者様によるリフォーム事例
- 大家のメリット: 補修費用を抑えられるだけでなく、物件の価値が上がっていく。
- 入居者のメリット: 賃貸なのに「自分好みの住まい」を自由に作れる。
まさに、Win-Winの関係を意図的に作り出すこの手法は、非常に合理的です。
ただし、やみくもに「どうぞリフォームはご自由に」と手放しでお任せした結果、こちらの大家側の思いと全く違うものにされても困るので、念のため事前にどんな風にされるかを確認させていただく様にしました。
あまりにも個性的で奇抜なデザインであったり、構造や法的な干渉があるようなリフォームなど、大家の意図と違う方向にいってしまうと、次に住む人を探すのに苦労したり、またそれを直すのに多額のお金がかかってしまう場合もあり得ると思ったからです。
やはりこういったところは、先を見越してざっくりでもどんなリフォームをされるかをやんわりと聞き出す等、リスクヘッジしていく必要もあるかと思います。
プロとして伝えたい「構造とシロアリ」の注意点
本書では、リフォームに関する以下3つのような工夫が数多く紹介されていました。
- リフォームフリー(入居者負担の改装)による愛着効果で長期入居を狙う手法
- 入居者自身がシロアリ駆除を喜んで引き受けてくれる裏技
- リフォームフリーでありながら家賃がアップしていく仕組み
しかし、こうした画期的な手法を支える大前提として、私が現場監督の視点から強く再認識したのは「建物自体の構造に関わる安全性」という絶対的なルールです。
リフォームの工夫は、あくまで「表面」の話。
土台や柱といった、住む人の安全に直結する「建物の本質」を見極めてこそ、これらの手法は初めて成立します。
実は、この「当たり前」のことが、コストを優先するあまり意外なほど見落とされがちなのです。
シロアリについて
市販のスプレー剤はあくまで応急処置です。
床下や柱の奥にいる数万匹を全滅させることは難しく、逆に被害が広がるリスクもあります。
「土台を叩いて空洞音がする」「蟻道(ぎどう)※がある」といった場合は、単に市販のスプレー剤を吹きかけるのではなく、専門業者に調査を依頼すべきだと思います。
シロアリの通り道のことで、この状態を床下などで見つけた場合すでに内部でシロアリが移動しているか、食害が進んでいる可能性が非常に高い(基礎型枠の打ち継ぎ跡に似てるので注意)。

※基礎に作られた蟻道(ぎどう)の例
また「予防」として割と効果があるのは、基礎まわりに専用の粒剤を撒いたりすることで、シロアリが建物へ接近するのを未然に防いでくれる(シロアリを寄せ付けない)ものがあります。
ただ、被害にあってからでは遅い処置なので、事前にこういった予防もしておきたいところです。
構造について
ビフォーアフターでよくある「壁をぶち抜くリフォーム」。
これは開放的ではありますが、最も慎重になるべき「禁じ手」の一つです。
日本の木造住宅において、壁は建物を支える「耐力壁」であるケースが多いからです。
安易な解体は全体のバランスを崩し、数年後の歪みや倒壊リスクを招きます。
「自由なリフォーム」は、建物の安全が担保されてこそ成立します。
構造図面がまずないであろう築古戸建てでは、「下地探しセンサー」や「針による非破壊調査」、あるいは「コンセントを外してファイバースコープで筋かいの有無をのぞく」等の点検が不可欠です。
入居者から相談された際は決して自己判断せず、必ず専門家に調査を依頼してください。
「目先のコストを惜しんで資産そのものの価値を落とす」事態を防ぐことこそ、大家が果たすべき最大の管理責任です。
いっそのこと壁をぶち抜くのは、耐力壁かどうかに関わらず断ってしまった方が良いとさえ思います。
【書評2】ペット可・生活保護。ターゲットを絞った「勝ちやすい」戦術
本書では、一般の大家さんが敬遠しがちな入居者を積極的に受け入れる戦略が語られています。
これはマーケティング視点で見てとてもに理にかなっていると思います。
戸建て×ペット可の圧倒的な需要
戸建て賃貸は需要に対して供給がとても少ないため、「ペット可」とするだけで渇望される物件になります。
特に公園や河川敷に近い好立地なら、強気の家賃設定も可能です。
ここで多くの大家さんが懸念するのは、ペットによる「リフォーム費用の増大」ではないでしょうか。
しかし現場監督の視点では、壁クロスの張り替え費用は、ペットによる汚れがあっても下地処理の手間に劇的な差はなく、材料費も変わりません。
本当に注意すべきは、粗相等による「床の腐食」ですが、これは敷金の増額や月額家賃の上乗せで十分にカバー可能です。
むしろ、退去時の精算を利用して、もともと古くなっていた床下地まで修繕できてしまうというメリットさえあります。
もちろん経年変化の考慮は必要ですが、実質的に費用を賄えるケースが大半です。
あらかじめ賃貸借契約の特約に「ペット起因の不具合は借主負担」と明記しておくなど、出口戦略をセットで考えておくことが重要です。
生活保護受給者の受け入れと「夜逃げ」のリアル
本書で「は生活保護受給者の受け入れ」を推奨していますが、私も同感です。
実際に、生活保護受給者は収入源が安定しており、滞納もほとんどありません。
ただし、かつて精神疾患のある入居者がアパートで問題を連発したケースがありました。
この時は管理会社を入れていたため、状況報告を受けるだけで済み、実務対応はすべて任せることができました。
その方は最終的に、丁寧な感謝の手紙を残して突然いなくなりました。
実態は「夜逃げ」でしたが、幸い残置物も少なく実害は軽微で済みました。
しかし、これがもし自主管理だったなら、解決までの労力は相当なものだったはずです。
生活保護受給者を受け入れる際は、背景をしっかり確認すべきです。
管理会社が間に入らない場合は、状況に応じてお断りする勇気も必要だと痛感しました。
世の中には多様な人がいることを理解し、適切なリスクヘッジを備えておくべきです。
【書評3】セルフ集客(ポスティング)の極意と「アパマン大家」の恐怖
入居募集は業者任せが基本ですが、コストを抑えるなら自ら近隣へポスティングする手もあります。
その際、本書で紹介されている「家賃が高く面積の狭いアパートを狙い撃ちする」戦術は、特に感心しました。
例えば「30㎡で7万円のアパート」の住人が、「60㎡で5万円の古家」を知れば、多少古くても引っ越したくなるのが人情。
まさに心理を突いた集客の極意です。
とはいえ、もし私の所有するアパートのポストにこのチラシが入っていたら、即座にクレームの電話を入れると思います(笑)。
アパマン投資家の立場からすれば、入居者を抜かれるこの手法は脅威でしかありません。
しかしそれは、戸建て投資が「古くても負けにくい」ことの裏返しでもあります。
私のアパートの方では、今後防犯カメラの設置やチラシ禁止の表示を徹底したいと思いました。
戸建ての客付けに困った際、これほど効果的な作戦はないはずです。
私も戸建てを所有しているので、万が一のときは、心を鬼にしてこの「最強の手法」に頼ってしまうかもしれません(笑)。
【書評4】空室かどうかを確認する方法:現代版の探し方
空き家確認の手法として「電気メーターの回転を見る」方法が本書でも紹介されています。
かつての円盤型メーターなら、冷蔵庫などの使用電力で円盤が回るため一目で判別でき、私も以前はこの方法で確認していました。
しかし、実はこの手法はすでに通用しにくくなっています。
現在はデジタルメーターが普及し、電力使用の有無が即座には分かりません。
液晶画面に並ぶkW数のうち、0.1kW単位の数字が数秒ごとに変わるのを確認する必要がありますが、物件によっては間隔が長く判断に時間がかかります。
検針員でもない人間が、外からメーターを長時間凝視するのは、近隣の方に怪しまれるリスクが高く現実的ではありません。
時代の変化とともに、空き家の探し方もアップデートが必要だと感じます。
今なら、以下のようなポイントをチェックするのがスマートです。
- ガスの元栓が閉まっているか
- 郵便ポストがテープで塞がれているか
- 表札が外されているか
これらなら、通りがかりにわかりやすいので、すぐに判断が可能です。
ただ私が良くやるのは、近所の人に聞いてしまう方法です。
それで空き家かどうかだけでなく、他の重要な情報までちゃっかり聞けたりすることがあるからです。
さらに確認したい人は、家の呼び鈴を鳴らして無人かどうか調べたり、隣人に空き家かどうか尋ねてみるといいでしょう。
その情報によって今後の運営も変わってきたりしますので、私は決して侮れないと思っています。
『常識破りの「空き家不動産」投資術』を読むメリットと注意点
本書を読むメリットと注意点を挙げるとすれば、以下の通りです。
本書の最大の功績は、不動産投資の心理的ハードルを極限まで下げたことです。
軍資金ゼロからでも、知恵とガッツで道は開けるというマインドセットは、すべての投資家が学ぶべき点です。
あえていうと、このサブリース手法には「見ず知らずのオーナーへの説得」と「その価格交渉」といった難関があり、それなりに根気と時間が必要ではないかと思います。
また「自分の資産にならない」という弱点もあります。
どんなに入居者を付けても、物件はオーナーのものです。
契約が切れれば収益はゼロ、資産価値もゼロです。
さらに、自分が所有者ではないためリフォームの判断一つとってもオーナーの許可が必要で、機動性に欠ける場面もあります。
しかし、本書の手法は、不動産業界の常識を見事に破壊してくれる素晴らしいものです。
もしあなたが「まずはリスクを最小限に抑えて、実践的な不動産経営を肌で感じたい」と思うなら、まずは本書を手に取り、その独特な思考法を一読されることを強くオススメします。
著者の村上さんの圧倒的な行動力は、どんな投資スタイルを選ぶにせよ、必ずあなたの財産になるはずです。
『常識破りの「空き家不動産」投資術』を読んだ私が伝えたいこと
本書が教えてくれる「空き家活用の知恵」を最大限に活かせるのは、やはり激安不動産などを「自分の物件として所有した場合」だと思います。
所有していれば、入居者がリフォームしてくれた価値はすべて自分の「資産」になります。
所有という考えだとこの本との趣旨とは違ってきます。
しかし、本当の意味での「大家さん」として自由を手にするなら、本書で空き家再生のコツを学びつつ、並行して「収益を得られる物件を自ら所有する」準備を始めてみても良いかと思います。
ただ「激安物件を探すこと」が戸建て不動産投資の最大のネックになります。
「では、どうやって安くて良い物件を見つけるのか?」
その答えを知りたい方は、厳選された「未公開物件情報」を無料で受け取れる、株式会社アルバリンクの公式LINEをぜひ活用してみてください。
私も都度チェックしていますが、びっくりするくらいの激安物件が本当に多いのでオススメです。
ご自身の住むエリアの近くなら、激安物件だけにリスクも限定的なので非常に魅力的かと思います。
そしてただ単に安い物件を探すだけでなく、「直せば化ける」物件をみつけてみることもこの公式LINEの醍醐味の1つです。
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