「土地売買時に必要な地積測量図ってなに？」
「地積測量図はどこでい手に入れるの？他の測量図との違いはなに？」
土地を売りたいと思ったときにこのような疑問を持つ人は多いでしょう。
地積測量図は、一筆の土地に関する公的な測量図のことで法務局で取得できます。
本記事では、地積測量図の取得方法や他の測量図との違いなど詳しく解説しています。
最後までお読みいただくと、地積測量図について理解が深まり、必要なときに迅速な手配ができます。
目次
地積測量図とは測量結果が記載された図面
地積測量図とは、土地の測量結果が記載された図面です。
土地一筆ごとに作成されており、地積測量図を見ることで土地面積や境界の有無がわかります。
地積測量図は、公的な書類なので法務局等で誰でも閲覧や取得ができます。
現況測量図・確定測量図との違い
地積測量図のほかにも、現況測量図や確定測量図があります。
現況測量図とは、境界について隣地所有者の了承を得ずに作成された書類です。
土地所有者が勝手に作成したものなので、土地売買では使用できません。
一方で確定測量図とは、土地家屋調査士が確定測量を経て作成した書類となります。
土地家屋調査士は、隣地所有者と境界確定の話し合いを行った後に確定測量を行います。
これにより、正しい土地面積と境界が記載された書類が確定測量図です。
確定測量図は、個人が土地家屋調査士に依頼し作成するので、土地所有者しか持っていません。
地積測量図が必要になる3つの場面
地積測量図が必要になるのは、主に以下の場面です。
- 土地を売買するとき
- 土地を分筆・合筆するとき
- 道路・水路の払い下げをするとき
土地を売買するとき
土地を売買するときです。
なぜなら、正確な土地面積で取引する必要があるからです。
仮に不正確な土地面積で取引を進めると、どちらか一方に損得が発生する不公平取引となりトラブルになるでしょう。
よって、土地売買のときに地積測量図が必要です。
土地を分筆・合筆するとき
土地を分筆するときの分筆登記、逆に複数の土地を一つにまとめる合筆登記するときです。
登記時には、正確な土地面積が必要であるため、分筆した土地ごとに地積測量図が必要となります。
道路・水路の払い下げをするとき
道路や水路の払い下げが認められたときです。
道路や水路は公共物ですが、時代の移り変わりで土地所有者しか使わなくなる場合に払い下げとなります。
このようなときに、新たに土地の登記を行う必要があるので地積測量図が必要です。
地積測量図の記載内容
地積測量図の主な記載内容は、以下のとおりです。
- 地番
- 土地所在地
- 面積の計算方法
- 面積の結果
- 測量した年月日
地積測量図の見方
地積測量図の見方を下記サンプルを参考に解説します。
参照：地図・地積測量図・建物図面とは？【盛岡地方法務局】
右上にある地番とは土地に付けられた番号で、一般的に使われる住居表示とは異なります。
その下に記載されているのが土地の所在地です。
また、地積測量図の左半分にある求積表とは、土地の面積を計算した表となります。
一方で右半分には、土地の形状や当該地の地番、隣接地の地番と境界線を記載しています。
左下には、地積測量図を作成した人と日付、右下には申請者が表記されています。
地積測量図の作成時期によっては精度が低い
地積測量図は、古い時代に作成されたものだと測量結果自体に微妙なズレがあるおそれがあります。
これは、昔の測量技術が現在と比べて未熟であったためです。
よって、地積測量図の作成年代が古ければ、土地家屋調査士に依頼し再作成してもらうことが必要です。
地積測量図の3つの入手方法
本章では、地積測量図の入手方法をご紹介します。
法務局の窓口で取得する
法務局の窓口で取得できます。
全国どこの法務局でも取得でき、1件につき申請料450円を支払います。
また、窓口に出向く時間がなければ郵送でも申請可能です。
法務局のホームページ内にある「各種証明書請求手続」から書式をダウンロードして、手数料450円分の収入印紙を添付、返信用の封筒にも切手を添付して送付します。
郵送のタイムラグはありますが、平日にどうしても窓口に行けない場合におすすめです。
インターネットで申請する
インターネットで申請する方法があります。
法務省のホームページ内の「登記・供託オンライン申請システム/登記ねっと 供託ねっと」で行えます。
また、申請料は窓口より安く1件あたり365円です。
インターネットの申請であれば法務局に出向くのが不要で、平日21時まで利用できます。
登記情報提供サービスを利用する
閲覧のみであれば、登記情報提供サービスを利用する方法があります。
登記情報提供サービスとは、登記所が保有する登記情報をインターネット経由で閲覧できる有料サービスです。
地積測量図は、1件あたり360円で閲覧できます。
参照：登記情報提供サービス
地積測量図がない場合は土地家屋調査士に作成してもらう
地積測量図がない場合には、土地家屋調査士に作成してもらう必要があります。
土地取引を進めるには地積測量図は必要なので、手元になければ土地家屋調査士に早めに依頼しましょう。
まとめ
本記事では、地積測量図が必要なときや記載内容、取得方法等について解説しました。
地積測量図は、正確な土地面積の取引で必要な書類です。
また、地積測量図は法務局の窓口やインターネット等にて申請し取得できます。
さらに、地積測量図が手元にないもしくは古い年代に作成されたものであれば、土地家屋調査士に作成を依頼できます。
正確な土地面積で取引を進めるために地積測量図が必要です。
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