横浜興銀信用組合の不動産投資ローン

不動産賃貸物件に対する融資について、横浜市に本店を置く「横浜興銀信用組合」に実際に相談してみました
2018年の4月頃からはアパートローンの融資が厳しい状況となっているため、信用金庫や信用組合などで条件の合う借入先を見つけられるかがカギになりそうです。
この記事では、横浜興銀信用組合の審査・融資条件について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
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目次
対象エリア
営業対象エリアは、店舗から日帰りでいける範囲までということで、明確な指定はないようです。
「横浜中央信用組合」と「九州幸銀信用組合」の2つの信用組合が合併してできた経緯があり、特に、横浜と九州エリアに強みを持つようです。
合併前の横浜中央信用組合は、もともと不動産投資の融資に前向きであり、そこに九州幸銀が加わりエリアが拡大したイメージです。
店舗は北海道・東北エリアを除いて関東甲信越、中国、四国、九州と全国にあり、広い範囲でサービスを受けられます。
物件の担保評価方法
物件の担保価値の評価方法は一般的な金融機関と同様で、土地と建物の積算価格に対して掛け目をいれる形です。
掛け目とは、金融機関が算出した不動産の担保価値に対して、融資上限額を決めるために用いる一定の割合。
将来の担保価値の下落リスクに備え、資金回収の安全性を確保するための仕組みです。
さらに物件の家賃収入に掛け目を入れて、融資対象の物件単体で十分に事業が回るのかを重視しています。
融資条件
2025年10月時点、適用金利は3%前後、融資期間は、原則として耐用年数以内(上限30年)となっています。
ちなみに今回、融資相談したのは新築物件でしたが、木造の新築物件で融資期間は15年でした。
再建築不可や建ぺい率オーバーなどの違法物件は、原則として融資の対象外です。
全体の感想
融資の相談をした感想としては、他の金融機関と比べてかなり細かいところまで資料提出があった印象です。
初回面談後はメールでのやり取りをしてもらうことができ、珍しいなと思いました。
審査にあたり必要となる主な提出書類は、下記の通りです。
- 現在所有する物件の情報(登記簿謄本、家賃、間取りなど)
- 購入予定の物件情報
- 決算表(3期分)+試算表+個人確定申告表(3期分)
- BS、PLそれぞれ1か月ごとの詳細
- 個人住宅ローン返済予定表
- 事業計画書
- 運営している物件の売上証明
- 試算表の大口売上や借入先の詳細
- 定款
- 売買契約書・諸費用などの領収書
- 管理会社一覧
- 他の借入先の資金使途、連帯保証の有無
- 他の借入先の返済予定表
こんなところでしょうか。
スピーディに対応頂き、特段問題はなかったです。是非、今後もお付き合いを続けていきたい金融機関ですね。
横浜幸銀信用組合の基本情報

| URL | https://www.yokohamakougin.co.jp/ |
| 所在地 | 〒231-0048神奈川県横浜市中区尾上町5-77-1 |
| 電話番号 | (045)285-1230 |
| 代表者 | 理事長 呉 龍夫 |
| 創業 | 1962年2月 |
| 店舗数 | 神奈川・千葉・茨城・群馬・栃木・静岡・新潟・福井・富山・石川・長野・山梨・鳥取・香川・岡山・福岡・熊本・大分・佐賀に合計29店舗 |
電話調査の内容

不動産賃貸業(不動産投資)に対する融資姿勢を探るために、以下のポイントについて直接、電話でヒアリング調査を実施しました。
質問項目は以下の通りです。
- 不動産賃貸業への融資姿勢と対象エリア
- 融資条件(金利や返済年数、耐用年数以上の借入の可否、金利幅など)
- 物件の積算評価の考え方(担保物件含め)
- 再建築不可物件やシェアハウス・容積率オーバーなど適法ではない物件への融資姿勢
- 現金比率やフルローンでの融資可能性
- 新設法人への融資・個人の属性への考え方
不動産賃貸業(不動産投資)への融資姿勢と対象エリア

Q.横浜幸銀信用組合の不動産投資ローンの概略を教えて下さい
A.横浜幸銀信用組合の「不動産購入ローン」は、オフィスビル・商業ビル・マンション・アパート・戸建住宅等の収益不動産が対象です。
1室の区分マンションから1棟ものまで融資を行っています。
Q.ホームページでは不動産購入ローンの取り扱い期間が2026年3月31日、募集金額は200億円までとありますが?※2025年10月時点
A.募集金額が200億円に達した場合は販売を中止します。
取り扱い期間は3月31日までとなっていますが、4月以降(翌年度)も継続して行う予定です。
Q.対象エリアはどこになりますか?
A.基本的に対象エリアは、横浜幸銀信用組合の店舗があるエリアとなっています。
横浜中央信用組合と九州幸銀信用組合の2つの組合が合併した経緯があるため、横浜エリアと九州エリアに強い信用組合です。
Q.最近の融資姿勢はどんな感じですか?
A.横浜地区・千葉地区・福岡地区などは、不動産価格の上昇から融資姿勢が厳しくなっていることは否めません。
物件評価に対する見方は厳しくなっている傾向です。
Q.スルガ銀行の不正融資問題で融資姿勢が厳しくなっている銀行も多いと聞きますが?
A.横浜幸銀信用組合においてもまったく影響がないとはいえません。
Q.例えば、融資できない物件とは、どんな物件ですか?
A.対象エリア外の物件には、基本的に融資できません。
また、当信用組合を第1順位とする抵当権を設定できない物件は対象外となります。融資条件によっては連帯保証人をお願いする場合があります。
まとめ
横浜幸銀信用組合の不動産購入ローンでは取り扱い期間と募集金額が定められていますが、当面は不動産購入ローンの募集は続くということです。
金利や年数などの融資条件

Q.横浜幸銀信用組合の不動産投資ローンの金利や年数などの融資条件を教えて下さい
A.横浜幸銀信用組合の不動産投資ローンの適用金利は1.8%~3.8%となっており、融資期間は最長30年となっています(2025年10月時点)。
融資金額は、原則として購入物件価格の90%以下となっており、物件や収入などの条件をもとに総合的に判断されます。
Q.耐用年数以上の借入はできますか?
A.融資期間は、原則として耐用年数以内となります。
なお、法定耐用年数は、木造が22年、鉄骨造が19~34年(骨厚による)、RC造SRC造は47年です(住宅用途の場合)。
参照元:主な減価償却資産の耐用年数表
Q.そのほかの融資条件はありますか?
A.そのほかの融資条件としては、当組合の営業区域内で事業を営む法人ならびに個人事業主、または当組合の営業区域内に在住・勤務する個人の方が対象です。
申し込み時年齢は満20歳以上で、完済時年齢が満80歳以下が条件となります。
また、当該組合に加入することが必要となり、法人の場合は連帯保証人をお願いすることになります。
まとめ
横浜幸銀信用組合への加入申込みの際は、加入申込書・届出印・本人確認書類などの提出が必要となります。
また、加入出資金は1口100円からとなっています。
物件の積算評価の考え方(担保物件含め)

Q.横浜幸銀信用組合の物件の積算評価の考え方を簡単に教えて頂きたいのですが?
A.横浜幸銀信用組合では、基本的に積算ベースで評価することが多くなっています。
物件の担保評価の仕方は一般的な金融機関と同様で、土地と建物の積算価格に対して掛け目を入れる形で算出します。
賃貸物件の家賃収入に掛け目を考慮して、物件単体で収支が回るかを重視しています。
Q.これらの積算評価の計算結果で物件の価値は判断できるのですか?
A.特に、横浜地区・千葉地区・福岡地区など、不動産の値上りが見込まれる地域では、積算評価に加えて収益還元評価も取り入れています。
まとめ
横浜幸銀信用組合の物件の積算評価の考え方は、他の金融機関と大きな違いはありませんが、物件単体で十分に収益を確保できるかという部分を重視しています。
再建築不可やシェアハウス・建ぺい率・容積率オーバーなど適法ではない物件への融資姿勢

Q.再建築不可物件やシェアハウスなど適法ではない物件への融資姿勢は聞くまでもありませんね?
A.横浜幸銀信用組合では適法ではない物件への融資は行っていません。
Q.具体的にはどんな感じでしょうか?
A.信用組合という立場から、遵法性に懸念のない不動産を対象としています。
そのため、再建築不可や建ぺい率オーバーなどの違法物件への融資はできません。
まとめ
横浜幸銀信用組合の融資では、適法ではない物件への融資姿勢は他の金融機関より厳しい傾向です。
現金比率やフルローンの可能性

Q.横浜幸銀信用組合では自営業者の場合のキャッシュ比率はどのくらいが望ましいですか?
A.物件の利回りや自営業者の年収・属性などにもよりますが、基本的にキャッシュ比率が40~50%以上であれば融資対象のテーブルに乗ります。
その場合の適用金利は、2%に近い金利が可能です。
Q.大企業に勤めるビジネスマンや公務員のキャッシュ比率はどうですか?
A.契約者の属性と物件評価によりますが、キャッシュ比率が10%以上であれば審査のテーブルに乗ります。
適用金利については、2%もしくは1%台での融資が可能です。
まとめ
属性や対象エリアなど一定の審査条件をクリアすれば、現金比率や金利などの融資条件は他の金融機関よりも好条件と言えます。
新設法人への融資・個人の属性への考え方

Q.資産管理会社などの新設法人への融資は行っていますか?
A.横浜幸銀信用組合の融資対象の物件であれば、新設法人でも対象です。
Q.その場合の融資条件はどうなりますか?
A.新設法人でも既存法人でも融資条件に差はありません。
Q.個人の融資条件(属性)はどんな内容ですか?
A.個人 (個人事業主含む)は、営業地区内に住所・居所、または営業地区内の事業所に勤務あるいは事業を営み、原則満20歳以上70歳以下で完済時年齢が満80歳以下の方が対象となります。
まとめ
横浜幸銀信用組合の融資を受けるには、営業地区内に住むか営業地区内に勤務あるいは事業を営むことが第一の条件です。
加えて、組合に加入し出資金を1口100円以上納めることが必要です。
印象と総評

横浜幸銀信用組合への電話調査に対する印象と総評は、以下の通りです。
横浜幸銀信用組合は、神奈川県横浜市中区に本店を置く在日韓国人系の信用組合で、2017年3月に前身の横浜中央信用組合と九州幸銀信用組合の2つの信用組合が合併して発足しました。
今回の電話調査は本店営業部の若い男性職員に対して行いましたが、懇切丁寧に答えてくれました。
印象としては、地域の組合員の利益・経済的地位向上を最優先に考えており、地元で預かった預金を地元に還元することを優先する印象です。
したがって、組合に加入し出資金1口100円以上を納めること、営業地区内に居住あるいは勤務、事業を営むことが第一の条件となっています。
これらの条件をクリアした場合、比較的好条件で融資を受けることができます。
ただ、最後に付け加えなければならにこととして、2014年11月に旧横浜中央信用組合の元新潟支店長が、新潟県内の顧客119人から預かった約1億8,000万円を着服する事件が起こっています。
元職員は横浜中央信用組合の新潟支店長や金沢支店長などを歴任した人物で、懲戒解雇処分になっています。
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