今回は、不動産投資会社の選び方ということで書いてみます。
目次
「●●という不動産会社は信用できますか?」という質問
LINEやメールでも良く頂く質問に、
「●●という不動産投資会社は信頼できると思いますか?」
「信用できる不動産投資会社を教えてください」
という趣旨のものがあります。
これに対して、個別にその会社のことを提言するのは避けているのですが、そもそもこの質問をするスタンス自体に問題があるのでは?と感じてしまいます。
不動産投資に限らず投資の世界は必ず自己責任でやるべきだと思っているのですが、不動産投資の場合は株やFXなどと違って大きな金額が必要になってきます。小さい区分や戸建てから始めても200~300万は必要ですし、借入をして購入するケースだと数千万~億単位の話になってきます。そうなると、仮に間違った物件を購入してしまうと損失も数百万~数千万円規模です。
そんな規模の話を、「信頼できると思った業者に丸投げ」するのってメチャクチャ危険だと思うのですが、どうでしょう。
不動産投資の場合、投資対象となるのはその企業でもなく、国でもなく、物件そのものです。仲介に入った業者や売主となった新築物件の開発業者は投資対象ではないので、その会社の利益は関係ありません。ということは、信用するべきは投資会社ではなく、購入する物件そのものですよね。収益を生み出してくれるのはその物件なので。
回りくどい書き方になりましたが、盲目的に信頼できる会社を探してその会社の言う通りに物件を買おうとするんではなく、しっかりと自分自身で勉強しましょうという話です。
ではでは、続いてインターネット上の「不動産投資会社ランキング」というものの危険性について書きます。
ランキングの嘘と口コミの調べ方
冒頭の質問と同様に、「ランキングを見て上位の会社だったんですが・・・」という内容もよく目にします。
ずばり言いますけど、インターネット上に転がってる不動産投資会社ランキングとか、なんのアテにもならないので無視した方が良いです。そのランキング自体がどうやってランク付けされているのか根拠もまったくわかりませんが、下手したらランキング自体が広告枠でお金を払って掲載してるだけかもしれませんしね。
一応それぞれ会社情報を調べていく時に参考になる方法は、
- 「社名 口コミ」でGoogle検索
- yahoo知恵袋で社名検索
- 電話番号でGoogle検索
このあたりを一通りやって、出てくる情報でネガティブなものがあれば関わらない方が良いかもしれないですね。
ぶっちゃけた話だと新築系のところから物件を買ってもそんなに儲かりません。もう十分に利益が乗り切った「商品」ですからね。資産価値として割り切って都心のマンションを買うなら良いですが、高利回りで買い進めてキャッシュフローを作っていくなら利回りで3%~7%程度のものだとかなりしんどいです。
良い不動産投資会社とは
さて、前置き長くなりましたが、「良い不動産投資会社」というのは一体どんな不動産投資会社なのでしょうか。
答えは簡単で、「儲けさせてくれる会社」です。逆に言えば、儲からない物件を売りつけてくる会社は悪い不動産投資会社ということです。儲けさせてくれるということはつまり、安い物件情報を持っていて、それを紹介してくれる会社となります。
どの業界についても言えることですが、たくさん広告を出して電話営業部隊を用意して鬼のように電話をしてくるのは、それをすることで儲かるからです。不動産投資の場合で言えば、新築マンションや新築アパートを自社で建築して、電話営業で売るのは投資家を儲けさせたいからではなく、自分の会社が儲かりたいからです。
じゃぁ安い物件情報を豊富に持ってる会社ってどこなの?ということになりますが、これはもうタイミングやエリアによりさまざまなので一概に言えません。地元のおじいちゃんがやってる不動産会社が情報を持っている場合もありますし、投資専門の仲介会社が持っている場合もありますし。
ただ、「良い不動産会社は安い物件情報を持ってるところで、それはケースバイケースだから自分で探してね」ではあまりにも無責任な内容になってしまうので、どのような不動産会社と付き合っていくべきか?という視点で不動産投資会社の選び方について書いてみます。
不動産投資会社の選び方
それぞれの立場に合わせた提案をしてくれる
自社の利益ばかり考える業者は投資家の目線と関係なく、
いかにその物件が良いか
なぜ今すぐ買うべきか
などを熱弁して営業してきますが、正直熱弁しないと売れないような物件は買う必要ありませんし、その業者と付き合う必要もありません。本当に安い物件は取り合いになるか指値が通るか完全非公開で出てきます。
それよりも、投資家それぞれのライフプランや将来設計から考えて、今買うべき物件、今後どのように買い進めていくべきかを立場に合わせて提案してくれるような業者と付き合っていくのが良いですね。
リスクやデメリットも提示してくれる
不動産物件は一つとして同じものがないので、良い面もあれば必ず悪い面もあります。
価格が安い代わりに賃貸が付きにくいエリアであったり、担保評価がでにくい物件だったり、雨漏りしてたり傾いてたりさまざまですが、そういった物件のマイナスポイントもきちんと説明してくれるかどうかは重要ですね。逆にどんな営業でも「ノーリスクですよ!」と自信満々に言う人がいるのかどうか知りませんが・・。
一緒に物件情報を探したり手伝ってくれる
自分が探している物件エリア、価格、利回りなど条件を伝えて、その情報を一緒になって探してくれる業者さんはいくつかいると助かりますね。自分ひとりで追いかけられる情報量には限界があるので。
不動産投資物件をはじめて買う時には色んな不安や疑問も浮かんでくるので、そういう内容をいつでも相談できる、質問できるような関係が作れる業者は長く付き合っていけると思います。
逆に、下記のような内容で不動産業者を判断するのは避けましょう。良い物件を紹介してくれるかどうかとは無関係です。
- 家賃保証がある
- 資本金が大きい
- 上場してる
- 従業員が多い
- 販売件数が多い
- 無料セミナーをたくさん開催してるetc
少しだけ投資会社の判断基準について書いてみましたが、あとは気になる会社があったら会いにいくことです。そして話を聞いて、納得できれば引き続きやり取りをすればよいし、不安が残るようならまた違う会社を探していきましょう。何よりもその会社を100%信頼して乗っかるのではなく、自分自身が不動産投資についてしっかりと勉強して判断できる力を養うことが一番大切です。
良い不動産投資会社探しより良い不動産投資家になること
最後になりますが、「良い不動産投資会社」を探すよりまずは自分自身が「良い不動産投資家」になることを目指すことです。
それは物件の良し悪しを判断できるようになることであったり、各不動産業者に対してきちんと返事をしたりすぐに動いたり、融資がつけれるように準備すること、物件が買えるように準備すること、いつでもどこでも物件調査に飛んでいけるようにすること、たくさんありますが、そういった力をつけて不動産業者から「この人になら非公開物件を紹介しよう」という存在になれたら最高です。
まずは物件を見に行くこと、不動産業者の話を聞きに行くこと、インターネットで調べていても出てこない情報が無限にありますので、一歩踏み出してみてください。
相談も受付中です。
KawataKenji
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