「再建築不可物件は、買った後でリフォームできるのだろうか…」
「フルリフォームする方法があるというが、どうすればいいのだろうか…」
そのように悩んでいませんか?
結論を言えば、再建築不可物件のリフォームは可能であり、方法によってはフルリフォームもできます。
再建築不可物件は、一般的な物件より割安であるというメリットがある半面、リフォーム代金が割高になる可能性があるため注意が必要です。
また、すべての物件がリフォームできるわけではありません。
この記事を読むことで、再建築不可物件がどのようなものなのか、リフォームできるのがどういった物件なのかがわかります。
さらに、購入する際の注意点についても紹介します。
弊社(株式会社 AlbaLink )は、再建築不可物件の扱いに強い買取業者で、他社が断るような再建築不可物件でも積極的に買い取っております。
査定や相談だけでも可能ですので、ぜひ一度気軽にご相談ください。
目次
再建築不可物件とは?
不動産取引において時折、「再建築不可物件」という言葉を耳にします。
そもそも、再建築不可物件とはどのような物件なのでしょうか。
ここでは、定義や理由について解説します。
再建築不可物件の定義
再建築不可物件とは、法律で決められた要件を満たせないため、今の建物を壊した後に新たな建物を建築できない物件のことです。
再建築不可の要件の主な要件は、以下の3つです。
- 敷地に接する道路の幅員が「4m未満」
- 敷地の前面道路の接道部分が「2m未満」
- 「建築基準法上の道路」でない
住宅などの建物を建築するには、幅員4m以上の道路に接している必要があります。
参考:G-Gov「建築基準法第四十二条」
また、住宅の敷地のうち、道路に接している部分(前面道路の接道部分)が2m以上ない場合も、建物を建築できません。
参考:G-Gov「建築基準法第四十三条」
さらに、接している道路が建築基準法で認められている道路(建築基準法上の道路)ではない場合も、建物を建てられません。
参考:アルバリンク「再建築不可物件とは?3つの条件や所有時の注意点・活用方法を解説!」
なぜ再建築不可物件となってしまったのか?
再建築不可物件が生まれた理由は、その物件が法改正により基準を満たせなくなったからです。
住宅の一部は、1950年に制定された建築基準法や1968年に制定された都市計画法の基準を満たしていません。
例えば、家と公共の通路をつなぐ経路が狭すぎることや、行き止まりであることなどが挙げられます。
また、土地所有者の理解により通行していた私有地の使用許可が切れ、住宅への出入りができないといった事態も発生します。
このような状況では、既存の住宅が朽ちても新しい建物を建てることはできません。
再建築不可物件はリフォームできる?
再建築不可物件は、その名前の通り新たに建物を建築することが法律で制限されている物件ですが、建築確認申請が不要なリフォームなら可能です。
- スケルトンリフォーム
- 柱と梁の2分の1までの取り替え工事
- 10㎡以下の増築(防火地域・準防火地域以外の住宅)
スケルトンリフォームとは、柱と梁を残したリフォームのことです。
これらのリフォームであれば、原則、建築確認申請が不要なため、再建築不可物件であってもリフォーム可能です。
リフォームできる範囲
再建築不可物件でリフォームできる範囲は、以下の通りです。
【木造建築】
- 階数:2階以下
- 総床面積:500㎡以下
- 建物の高さ:13m以下
- 軒高:9m以下
【非木造建築の例】
- 階数:平屋(1階のみ)
- 延べ床面積:200㎡以下
- 1階建て
- 総床面積200平方メートル以下
これらの条件を満たしていると、建築不可物件であってもリフォームが可能です。
再建築不可物件でよくされるリフォーム
再建築不可の物件でよく実施されるのは、以下のようなリフォームです。
- 地震対策:建物の耐震性を高め、安全性を確保します。
- 断熱改善:冬の寒さや夏の暑さを和らげるために、断熱材を効果的に配置します。
- サッシやガラスの更新:省エネルギー効果の向上を図ります。
- キッチンやバスルームの更新:水周りの機能性と美観を向上させます。
- 壁や床材の変更:室内の雰囲気を一新し、居住空間を快適にします。
これらの工事は、住みやすさ向上と安全確保を目的とし、再建築不可であっても可能なリフォームです。
再建築不可物件をリフォームするメリット・デメリット
再建築不可物件であっても、リフォームは可能です。
リフォームには、住宅の快適性向上というメリットがある半面、注意するべきデメリットも存在します。
ここでは、再建築不可物件のリフォームにおけるメリット・デメリットを詳しく解説し、判断材料を提供します。
メリット
再建築不可物件には、価格の安さや税負担の軽さといったメリットがあります。
築年数が経過しているため購入価格を抑えられ、その分を内装や設備の刷新に充てることができます。
また、固定資産税や相続税の負担が軽減されるのも魅力です。
予算を抑えつつ、自分好みの空間を手に入れたいという方には、再建築不可物件のリフォームは有力な選択と言えるでしょう。
デメリット
デメリットは、売却価格が低くなりがちな点と災害時のリスクが高い点です。
リフォームによって快適に暮らせたとしても、買い手にとっては需要が低いため、売却価格が大きく下がる可能性があります。
多額の費用をかけて最新設備を導入しても、建物の構造自体に問題があるため、その価値が正当に評価されない可能性があるのです。
また、災害時のリスクも見逃せません。
接道の問題などで緊急車両のアクセスが困難な場合、火災などが発生した際に迅速な対応が受けられず、被害が拡大する恐れがあります。
再建築不可物件でもフルリフォームできるケース
建て替えが制限された住居であっても、一定の条件下で大掛かりな改装が認められる場合があります。
一戸建ての場合、木材を使用した住宅で床面積が500平方メートルまで、地上2層までといった基準を満たすと、修理や間取りの変更に際して役所への届け出が不要となります。
こうした建物を4号建物(4号特例)といいます。
ただし、4号特例は建築基準法の改正により2025年4月から変更されるため、リフォーム前に確認しなければなりません。
参考:国土交通省「4号特例が変わります」
再建築不可物件の改修に精通した業者に相談し、計画を進めることが重要です。
2025年の建築基準法改正による影響
2025年の法律変更により、既存不適格の物件に対する修繕や改装の規制が強化されます。
今までは200㎡未満の小規模な住宅であれば、大幅な改修でも許可が不要でしたが、2025年4月以降は、建築確認申請が必要となります。
参考:国土交通省「4号特例が変わります」
例えば、壁や柱など建物の骨組みの半分以上を直す場合は、新しい基準に適合しているか審査を受ける必要があります。
結果として、これまでのように費用を抑えて魅力的な住宅に生まれ変わらせることが難しくなる可能性があるため、注意しなければなりません。
一方で、壁紙の張り替えやキッチンの交換など、小規模なリフォームはこれまで通り行うことができます。
再建築不可物件をリフォームする際の注意点
再建築不可物件の魅力的な価格に惹かれて、リフォームを検討する方もいるかもしれません。
しかし、再建築不可物件であるがゆえのリスクや注意点も存在します。
場合によっては、費用がかさんでしまったり、希望するリフォームが実現できない可能性があるからです。
安心してリフォームを進めるためにも、事前にしっかりと確認しておきましょう。
費用が高くなる可能性がある
再建築不可物件は、新築よりも安価に手に入ることが魅力ですが、リフォームには予想以上にお金がかかるケースがあります。
例えば、道路が狭く大型の工事車両が入れない場合、小さな車で何度も資材を運ぶ必要があり、その分の費用が上乗せされます。
また、築年数が経過している物件では、耐震補強工事や老朽化した給水管の交換など、大規模な修繕が必要になることもあるため注意が必要です。
さらに、シロアリ被害など予期せぬトラブルに見舞われると、リフォーム費用が1,000万円を超えてしまうこともあります。
せっかく安く購入しても、結果的に新築以上の費用がかかってしまっては意味がありません。
リフォームを検討する際は、複数の業者から見積もりを取り、費用を抑える努力が大切です。
リフォーム自体できない可能性がある
再建築不可物件は、周りの環境によってリフォームできないことがあります。
既存の住宅では、付近の街路が限られていたり、近隣の建造物が密集していたりと、作業環境が整わないことがあるからです。
再建築不可物件の購入を考えている場合は、事前にリフォーム会社に相談し、工事車両のアクセスや足場の設置が可能かどうかを確認することが重要です。
最悪の場合、リフォームができないまま物件を購入してしまう可能性もあるため、購入前に入念に調べましょう。
再建築不可物件を購入する場合の注意点
再建築不可物件は、価格が魅力的である一方、購入前に注意深く検討すべき点がいくつか存在します。
特に、住宅ローンや災害時のリスク、売却に関する制限は、一般的な物件とは異なるため、注意が必要です。
再建築不可物件を購入する際に特に気をつけるべきポイントについて詳しく解説していきます。
住宅ローンが組めない
建て替えができない建物を入手する際は、金融機関からの資金調達が難しいことを知っておく必要があります。
再建築不可の物件は、担保価値が低く、住宅ローンの担保として適さないと判断されるかもしれないからです。
そのため、住宅ローンを組むことが難しく、多額の自己資金が必要になる場合もあります。
しっかりと資金計画を立て、無理のない物件選びをすることが大切です。
地震や火災で消失しても建て替えできない
再建築不可物件は、その名の通り、一度災害で建物が被害を受けてしまうと、再び建物を建てることができません。
例えば、地震で家が倒壊したり、火事で燃えてしまったりした場合、更地になっても新しい家を建てることは叶いません。
再建築不可物件は、現在の建築基準を満たしていないからです。
そのため、購入する際は、耐震性や老朽化に対する対策が十分かどうか、慎重に検討する必要があります。
売却が難しい
再建築不可の物件は、一般的な物件に比べると売却が困難です。
なぜなら、何らかの理由で建物が倒壊・消失した場合は、立て直しができないからです。
リフォームに関しても制限が多いため、買い手から敬遠されやすいという難点もあります。
そのため、売却がとても難しいのです。
再建築不可物件は、価格が安いなどのメリットもありますが、将来のリスクを十分に理解した上で購入を検討する必要があります。
再建築不可物件でもフルリフォーム可能にする方法
再建築不可物件は、建物が古くなって建て替えができないため、資産価値が低下する大きな懸念があります。
しかし、建て替えができなくても、フルリフォームによって建物の価値を維持することは可能です。
ここでは、再建築不可物件をフルリフォームするための具体的な方法をご紹介します。
隣地を買い取る
思い切って周辺の土地を購入するという方法があります。
例えば、狭小地にある家が、道路に面する幅が狭いために再建築できないケースを考えてみましょう。
この場合、隣接する土地を買い増すことで、敷地の前面道路に面する距離を2メートル以上確保できれば、建築基準法上の問題がクリアになり、新築することが可能になります。
セットバックする
再建築が制限される住宅でも、道路に面した土地の一部を提供することで、大規模な改修工事が可能になる方法があります。
例えば、3メートル幅の道路に接する住宅の場合、敷地を道路中心から2メートル以上引いて公共の通行スペースとして開放することで、建物の改築制限が解除されます。
この方法を使えば、建築基準を満たし、安全な家を建てられるでしょう。
もちろん、土地面積は少し狭くなってしまいますが、地域によっては、道路拡幅に協力することで、費用の一部を補助してもらえる場合もあります。
43条但し書き申請を行う
「43条ただし書き許可」を取得すれば、たとえ道路に接していなくても、一定の条件を満たせばリフォームだけでなく、新築同様の建て替えが可能になります。
通常、建築基準法では、道路に2メートル以上接していない土地には新しい建物を建てることができません。
しかし、建築審査会などの同意を得て「43条ただし書き許可」を得ることで、フルリフォームが可能となります。
まとめ
この記事では、再建築不可物件のリフォームについて解説してきました。
再建築不可物件は、条件付きでリフォーム可能であるものの、再建築やフルリフォームが困難です。
需要が少ないため、価格が低く入手しやすいというメリットはありますが、売却が難しいというデメリットも存在します。
ただ、耐震補強などのリフォームであれば補助金を支出している自治体があるため、住んでいる自治体に問い合わせたほうが良いでしょう。
自分で再建築不可の物件を保有している場合は、売却してしまうのも一つの方法です。
弊社(株式会社 AlbaLink )は、再建築不可物件の扱いに強い買取業者で、他社が断るような再建築不可物件でも積極的に買い取っております。
そのため、多くの買取実績を有しています。
査定のみでも差し支えありませんので、ぜひ一度、弊社にご相談ください。
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