融資情報

東京スター銀行の不動産投資ローンについて最新情報を電話で聞いてみた

投稿日:2018年10月18日 更新日:

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東京スター銀行について、最新の融資状況を電話で聞いてみました。

その相談内容をまとめていますので、不動産投資のローン、融資状況、借り換えなど、事業計画の参考にしてみてください。

東京スター銀行の詳細

URL https://www.tokyostarbank.co.jp/index.html
所在地 東京都港区赤坂二丁目3番5号
電話番号 03-3586-3111(代表)
代表者 代表執行役頭取 佐藤 誠治
資本金 260億円
従業員数 1,708人
株主  中国信託商業銀行100%

電話調査の内容

不動産賃貸業(不動産投資)に対する銀行等の融資姿勢を探るために、以下のポイントについて直接、電話でヒアリング調査を実施しました。

ヒアリング調査の質問項目は以下の通りです。

  1. 不動産賃貸業への融資姿勢と対象エリア
  2. 金利や年数などの融資条件(耐用年数以上の借入ができるのか?金利幅など)
  3. 物件の積算評価の考え方(担保物件含め)
  4. 再建築不可やシェアハウス・建蔽率容積率オーバーなど適法ではない物件への融資姿勢
  5. 現金比率やフルローンの可能性
  6. 新設法人への融資・個人の属性への考え方

不動産賃貸業への融資姿勢と対象エリア

Q.東京スター銀行のスター不動産担保ローンの概略を教えて下さい

A.東京スター銀行のスター不動産担保ローンは、不動産を有効活用して魅力ある金利にてお借り入れいただけるローンで、ご利用限度額は最大1億円・金利は変動金利年率0.90%~8.40%・固定金利年率1.35%~9.05%となっています。

Q.対象エリアはどこになりますか?

A.対象エリアは基本的には本支店のある地域ということで、首都圏26支店に加えて札幌・仙台・名古屋・梅田・難波・神戸・広島・福岡の各支店の担当地域です。

Q.最近の融資姿勢はどんな感じですか?

A.住宅ローンやリフォーム・セカンドハウス(国内外)・隣地のご購入などのローンは従来通りですが、賃貸用のワンルームマンションやアパート購入のためのローンの審査は相当、慎重になっており、相当、立地条件の良い一部の例外的な物件だけが融資対象となっています。

Q.スルガ銀行の不正融資問題で融資姿勢が厳しくなっている銀行も多いと聞きますが?

A.正直、東京スター銀行の融資姿勢に大きな影響を与えています。

Q.例えば、融資できない物件とは、どんな物件ですか?

A.もともと、対象エリア外の物件は融資できません。

また、対象エリア内であっても再建築不可物件・離島・市場性・流動性の低い物件には融資できません。

まとめ

少し前まではワンルームマンション投資などに対する融資に積極的な銀行だった東京スター銀行ですが、現在は様変わりして相当、立地条件の良い一部の例外的な物件だけが融資対象となっています

但し、セカンドハウス(国内外)・隣地のご購入などのローンは従来通り行っているということです。

金利や年数などの融資条件

Q.金利や年数などの融資条件を教えて下さい?

A.スター不動産担保ローンの金利は変動金利年率0.90%~8.40%・固定金利年率1.35%~9.05%で、ローン年数は最長20年となっています。

Q.耐用年数以上の借入はできますか?

A.法定耐用年数は木造や軽量鉄骨22年・重量鉄骨34年・RC造SRC造47年に対して、東京スター銀行の融資審査に於ける耐用年数は木造22年・鉄骨25年・RC40年と厳しくなっています。

まとめ

東京スター銀行の表面的な融資条件は以前と同じですが、実質的な審査に於ける融資条件は相当、厳しくなっている印象です。

物件の積算評価の考え方(担保物件含め)

Q.東京スター銀行の物件の積算評価の考え方を簡単に教えて頂きたいのですが?

A.東京スター銀行では積算評価法で評価する場合もありますが、最近は収益還元評価法を重視しています。

Q.これらの積算評価の計算結果で物件の価値は判断できるのですか?

A.勿論、積算評価も見ますが基本的には収益評価重視になっており、地域や物件の立地にもよりますが実質的に時価の6割の評価であれば良い方です。

Q.物件の耐用年数についての考え方はどんな感じですか?

A.基本的に耐用年数に対する考え方も厳しくなりつつあります。

まとめ

東京スター銀行では物件に対する積算評価や耐用年数に対する考え方が厳しくなりつつあり、審査に於ける評価も厳格化しており結果、厳しめの融資条件となっている感じです。

再建築不可やシェアハウス・建蔽率容積率オーバーなど適法ではない物件への融資姿勢

Q.再建築不可やシェアハウスなど適法ではない物件への融資姿勢は聞くまでもありませんね?

A.もともと、東京スター銀行では適法ではない物件への融資は行っていません。

また、共同担保など権利関係が複雑な物件も同様です。

更に、再建築不可物件や対象エリア内であっても離島や市場性・流動性の低い物件は取扱い出来ない場合があります。

現金比率やフルローンの可能性

Q.東京スター銀行では自営業者の場合のキャッシュ比率はどのくらいが望ましいですか?

A.物件の積算評価や利回り・自営業者の年収などにもよりますが、自営業者の場合のスター不動産担保ローンに於けるキャッシュ比率は60%以上が望ましいです。

Q.大企業に勤めるビジネスマンや公務員のキャッシュ比率はどうですか?

A.年収600万円~700万円以上の大企業に勤めるビジネスマンや公務員のキャッシュ比率としては、融資費用を除いて10%以上が1つのラインとなっています。

まとめ

実質的にリフォーム・セカンドハウス(国内外)・隣地のご購入などのローンが対象ですが、自営業者のキャッシュ比率は60%以上・大企業に勤めるビジネスマンや公務員のキャッシュ比率は10%以上が求められています。

新設法人への融資・個人の属性への考え方

Q.資産管理会社などの新設法人への融資は行っていますか?

A.融資対象の物件であれば従来通りの条件で行っています。

Q.その場合の融資条件はどんな内容ですか?

A.基本的な融資条件は一般の場合と同じですが、事業計画や返済計画に不動産の担保評価を加えた総合的判断の上で融資条件が決まります

また、経営者の個人保証が求められます。

Q.個人の融資条件(属性)はどんな内容ですか?

A.個人の融資条件(属性)については年収600万円~700万円以上の大企業に勤めるビジネスマンや公務員が有利ですが、全ての融資の審査に於いて1つ1つの項目を厳格に審査しています。

まとめ

上記の通り東京スター銀行のスター不動産担保ローンなどに対する融資姿勢は、相当、厳しめ目の審査になっていることは間違いありません。

ここ数ヵ月で審査は相当、シビアになっているということです。

印象と総評

東京スター銀行の電話調査に対する印象と総評は以下の通りです。

東京スター銀行は1999年6月に経営破綻した第二地方銀行の東京相和銀行が前身ですが、その後、ローンスターやアドバンテッジパートナーズ等の投資ファンド買収により、東京スター銀行は2008年7月付けで東京証券取引所を上場廃止になりました

そして、2013年7月に台湾大手の中国信託商業銀行が、すべての株式を520億円で買収し現在に至ります。

現在の東京スター銀行は台湾大手の中国信託商業銀行が100%保有する外資系銀行と言え、従来の邦銀には見られない意思決定の早さが特徴です。

つまり、少し前までワンルームマンション投資に積極的に融資していた東京スター銀行でしたが、現在は一部の例外を除き実質的にワンルームマンションやアパートローンから撤退している変わり身の早さは、邦銀には見られない意思決定の早さから来ていると考えられます。

今回の電話調査の印象でも首都圏の支店の男性ローン担当者は、一部の例外を除き実質的にワンルームマンションやアパートローンから撤退していることを素直に認めていました。

邦銀であれば少し前まで積極的に行っていた業務から今は撤退していることをなかなか認めたくない筈です。

従って、逆説的になりますが、東京スター銀行が従来の不動産投資に対する融資を再開する時期が注目されます。

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