きらぼし銀行について、最新の融資状況を電話で聞いてみました。
その相談内容をまとめていますので、不動産投資のローン、融資状況、借り換えなど、事業計画の参考にしてみてください。
目次
きらぼし銀行の詳細
URL | https:https://www.kiraboshibank.co.jp/ |
所在地 | 〒107-0062 東京都港区南青山三丁目10番43号 |
電話番号 | ・きらぼし銀行カスタマーセンター0120-860-984 ・ローンプラザ03-3365-3436 |
代表者 | 取締役頭取(代表取締役) 渡邊 壽信 |
資本金 | 437億円 |
従業員数 | 3,104名 |
株主 | 東京きらぼしフィナンシャルグループ |
電話調査の内容
不動産賃貸業(不動産投資)に対する銀行等の融資姿勢を探るために、以下のポイントについて直接、電話でヒアリング調査を実施しました。
ヒアリング調査の質問項目は以下の通りです。
- 不動産賃貸業への融資姿勢と対象エリア
- 金利や年数などの融資条件(耐用年数以上の借入ができるのか?金利幅など)
- 物件の積算評価の考え方(担保物件含め)
- 再建築不可やシェアハウス・建蔽率容積率オーバーなど適法ではない物件への融資姿勢
- 現金比率やフルローンの可能性
- 新設法人への融資・個人の属性への考え方
不動産賃貸業への融資姿勢と対象エリア
Q.きらぼし銀行の金利選択型アパートローンの概略を教えて下さい
A.アパートや賃貸用マンションなどのご購入・建築・増改築にご利用いただけるローンで、最大1億円・最長35年まで借入可能です。
Q.リバティローンの対象エリアはどこになりますか?
A.リバティローンの対象エリアは旧東京都民銀行の店舗の担当地域となり、おおむね東京と首都圏が中心となります。
Q.最近の融資姿勢はどんな感じですか?
A.きらぼし銀行の融資姿勢に変化はありません。
Q.スルガ銀行の不正融資問題で融資姿勢が厳しくなっている銀行も多いと聞きますが?
A.これまで、きらぼし銀行は不動産投資ローンなどに対して余り積極的ではなかったため、スルガ銀行の不正融資問題で融資姿勢が厳しくなっている銀行も多い中で、むしろ、これから少し増やしていこうというスタンスです。
Q.例えば、融資できない物件とは、どんな物件ですか?
A.対象エリア外の物件と当行を第一順位とする抵当権を設定できない物件です。
まとめ
きらぼし銀行は2018年5月に東京都民銀行・八千代銀行・新銀行東京の3行が合併した銀行で、現在は新旧の体制が併存しているそうですが、もともと、不動産投資ローンなどに対して余り積極的ではなかったため、これからリバティローンやアパートローンを増やしていこうというスタンスということです。
したがって、これから不動産投資ローンを考える人にとっては狙い目の銀行かもしれません。
金利や年数などの融資条件
Q.金利や年数などの融資条件を教えて下さい
A.きらぼし銀行リバティローンの融資条件は融資金額1億円以内・融資期間30年以内のローンで、金利は変動金利年3.550%・固定金利(3年固定)年2.950%・固定金利(5年固定)年3.000%が基準金利で、物件の評価や個人属性が良ければ金利が下がるイメージです。
Q.耐用年数以上の借入はできますか?
A.法定耐用年数は木造や軽量鉄骨22年・重量鉄骨34年・RC造SRC造47年に対して、きらぼし銀行の最長融資期間はリバティローン30年・アパートローン35年となっています。
まとめ
きらぼし銀行はリバティローンやアパートローンを増やしていこうというスタンスですから、物件の評価や個人属性が良ければ融資条件は柔軟に対応しているということです。
物件の積算評価の考え方(担保物件含め)
Q.きらぼし銀行の物件の積算評価の考え方を簡単に教えて頂きたいのですが?
A.きらぼし銀行では積算評価法で評価する場合もありますが、最近は不動産価格の上昇もあり収益還元評価法を取り入れています。
Q.これらの積算評価の計算結果で物件の価値は判断できるのですか?
A.実質的には収益還元評価法重視になっており、地域や物件の立地にもよりますが実質的に時価の5割を割れる評価の場合もありますが、おおむね60%~70%の評価となっています。
Q.物件の評価が5割を切る厳しい評価をする銀行が増えている中で、おおむね60%~70%の評価は利用者から見ると有り難い評価ですね?
A.甘めの評価をしている訳ではありません。
まとめ
きらぼし銀行は物件の評価についても厳しい評価をする銀行が増えている中で、おおむね時価の60%~70%の物件評価をしているということです。
これは不動産投資ローンに対する余力があるということが考えられます。
再建築不可やシェアハウス・建蔽率容積率オーバーなど適法ではない物件への融資姿勢
Q.再建築不可やシェアハウスなど適法ではない物件への融資姿勢は聞くまでもありませんね?
A.もともと、きらぼし銀行では適法ではない物件への融資は行っていません。
また、共同担保など権利関係が複雑な物件や、きらぼし銀行を第一順位とする抵当権を設定できない物件への融資は行っていません。
現金比率やフルローンの可能性
Q.きらぼし銀行では自営業者の場合のキャッシュ比率はどのくらいが望ましいですか?
A.物件の利回りや自営業者の年収・属性などにもよりますので一概には言えませんが。
Q.それでは、例えば自営業者の実質年収1,000万円程度で物件の担保評価が65%程度ではどうですか?
A.その場合でしたらキャッシュ比率が20%~30%で2%台前半の金利が出る可能性があります。
Q.大企業に勤めるビジネスマンや公務員のキャッシュ比率はどうですか?
A.きらぼし銀行では最低年収は250万円以上となりますが、平均的な年収700万円でしたらキャッシュ比率は10%程度で大丈夫です。
まとめ
きらぼし銀行の不動産投資ローンであるリバティローンやアパートローンに於いては、金利やキャッシュ比率の最も利用者が気になる融資条件は1年ほど前の様な良い条件です。
新設法人への融資・個人の属性への考え方
Q.資産管理会社などの新設法人への融資は行っていますか?
A.きらぼし銀行の融資対象の物件であれば一般と同様の条件で行っています。
Q.その場合の融資条件はどんな内容ですか?
A.基本的な融資条件は一般の場合と同じですが、事業計画や返済計画に不動産の担保評価を加えた総合的判断の上で融資条件が決まります。
また、経営者の個人保証が求められます。
Q.個人の融資条件(属性)はどんな内容ですか?
A.きらぼし銀行のリバティローンやアパートローンの個人の融資条件は最低年収250万円以上となっていますが、実質的には年収600万円~700万円以上が1つの水準となっています。
まとめ
きらぼし銀行の不動産投資ローンであるリバティローンやアパートローンに於いては、新設法人への融資や個人の属性への考え方も1年ほど前の様な良い条件です。
印象と総評
きらぼし銀行の電話調査に対する印象と総評は以下の通りです。
きらぼし銀行は2018年5月に東京都民銀行・八千代銀行・新銀行東京の3行が合併し新たにスタートしました。
現在は新しいシステムと旧3行のシステムが併存する状態です。
今回の電話調査は同行ローンプラザのベテランと思われる男性行員に行い、率直な返答を受けることができました。
特筆すべきは旧東京都民銀行に於いては殆どアパートローンなどの不動産投資ローンが行われていなかったということで、新制、きらぼし銀行では遅ればせながら不動産投資ローンであるリバティローンやアパートローンを、現在、増やしていこうというスタンスであることです。
そのため、金利やキャッシュ比率などの融資条件が他行と比べて利用者寄りの好条件で、物件評価も他行ほどシビアではない印象です。
つまり、逆の見方をすると、きらぼし銀行にはスルガ銀行の様な不良債権は存在しないということで、これから不動産投資を考える利用者にとっては狙い目の銀行と言えそうです。
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