不動産の売却

ソニー不動産の口コミと評判、エージェント制はどう?片手仲介で大丈夫?実際査定して確かめてみました。

投稿日:2018年12月8日 更新日:

こんにちは。不動産ライターのharupanaです。過去、トップ営業マンとして不動産販売に従事した経験と自身の不動産投資経験から今回は「ソニー不動産」について実際に使ってみて感触をたしかめたいとおもいます。

ソニー不動産とは?

不動産投資をしている方なら一度は聞いたことがあるかもしれません。ソニー不動産は業界ではちょっと変わった不動産屋です。

ソニー不動産の特徴をまとめると以下のようになります。

・あのソニーグループ子会社

・両手仲介禁止のエージェント制

・不動産の売買取引、賃貸管理

・ヤフーと連携「おうちダイレクト」

・AIによるマンション査定「マンションAIレポート

・1都3県の不動産対象

あのソニーグループ子会社

ソニー不動産はあの有名なソニーグループの子会社です。

ソニー不動産株式会社詳細

商号 ソニー不動産株式会社
Sony Real Estate Corporation
設立日 2014年4月14日
事業内容 不動産に関する売買仲介・コンサルティング事業、賃貸管理事業、ITプラットフォーム事業、AIソリューション事業
所在地 〒104-0061 東京都中央区銀座7丁目2番22号 銀座DOWAビル4階
電話 0120-213-919
代表者
代表取締役社長
西山 和良
取締役 上出 昇
清水 卓
喜志 武弘
梅村 雄士
取締役(監査等委員) 小野 三郎
村上 敦子
吉村 正直
資本金 18億2245万円
宅地建物取引業者免許 国土交通大臣(1)第9297号
主要株主 ソニー株式会社
ヤフー株式会社

業績は低迷中?!

こちら「北洋新聞」の1面です。

現在、公式サイトに掲載されている「お客様の声」は104件。
コメント協力しない顧客を考慮しても、年間150件程度の成約数と見られ、全ての取引が「片手」であることから、年間売上は1~2億円と予想される。

H27当初のものですが、現在の状況はIR情報が公開されていないため、詳細はわかりません。

やはり片手仲介は両手仲介に比べると利益率が低く、広告宣伝費や人件費入れると初年度は赤字となっています。しかし、親会社が大きく、まだ若い会社のため、今後の成長に期待です。

両手仲介禁止のエージェント制

不動産業界では異彩を放つ存在

ソニー不動産は業界ではちょっと変わったエージェント制を取り入れています。

エージェント制とは不動産取引において「両手仲介を禁止し、片手仲介で取引する」ことのようです。

不動産業界で「エージェント制」なんて言葉は聞きません。

「片手」、「両手」などの呼び方が一般的です

両手仲介とは売り手、買い手両方から手数料を頂くことです。

片手仲介は売り手、もしくは買い手から仲介手数料を頂くことです。

仲介手数料は数十万~数百万単位になることが多いので、1つの取引で買い主売り主両方から手数料が受け取れる両手仲介は不動産屋にとっておいしい取引なのです。

このおいしい取引をしたいがために「囲い込み」が起こります。

囲い込みとは?

囲い込みとは売り主から預かった物件を買い主が見つかるまで、公開や営業を控えるなどしたり、実際に他社で買い主が見つかっても、「この物件は先約が入っている」などといって紹介しないことです。囲い込みをすることで、売り主の却活動は長期化し、値下げを余儀なくされます。

結果的に、売り主は売却活動中の物件のローンの支払い、諸費用などが増加し、費用がかさむ割に売値は下がるといったことがおこります。

一方、両手売買をした不動産屋は仲介手数料が二倍とれてウハウハです。

このように、日本の不動産市場は「囲い込み」が常習化しています。

(大手不動産屋も実際はこんな感じですよ。)

不動産業界は取引額が大きいためにかなりブラックです。利益のためならなんでもといったことがおこりやすい現場です。

このような不動産市場に革命を起こそうと立ち上がったのがソニー不動産です。

エージェント制のメリット

両手仲介は法律で認められている仲介の仕組みですが、より物件を高く売りたい売主様、より物件を安く買いたい買主様の両方を担当することでどちらか一方の利益に偏った取引になる可能性は否めません。
ソニー不動産では売主側にたち、お客様を支援する売却エージェント制度を導入することで、100%売主様の味方として支援できると考えております。
また、この制度によりソニー不動産では「囲い込み」を行うことはできません。ソニー不動産の売却エージェントは広く物件情報を公開し、売主様の希望に沿った買主様を発掘する方式を採用しております。

このようにソニー不動産では売り主から預かった物件を自社のサイトには載せていません。

売り主から預かった物件をおうちダイレクトや、不動産ネットワークシステム(レインズだとおもわれます)に登録。あとは買ってに他不動産屋が情報を拾って、自分のサイトやポータルサイト(HOMES、SUMO、アットホーム)に掲載するといった仕組みです。

この仕組、ハウスメーカーやパワービルダーに似ています。ハウスメーカーやパワービルダーは自分の建てた物件を他仲介業者に買い主を見つけてもらいます。ソニー不動産は売り主から預かった不動産を他仲介業者に買い主をみつけてもらうのです。

ソニー不動産は片手仲介により「囲い込み」をなくし、広く情報を行き渡らせることで売り主本位の売買をができるようにしています。

不動産の売買取引、賃貸管理

ソニー不動産は不動産の売買取引だけでなく、賃貸管理にも両手取引を禁止しています。賃貸取引においても片手取引を行うことでオーナー本位の賃料設定ができるような仕組みです。

ヤフーと連携「おうちダイレクト」

ヤフーと連携しておうちダイレクトというサービスを提供しています。

おうちダイレクト」はヤフー株式会社(以下、ヤフー)とソニー不動産が共同で運営する不動産売買プラットフォーム。 売主さまは、不動産会社を通さずに、自身のマンションを自身が決めた価格で売り出すことができ、買主さまは、直接売主さまに質問ができるなど、インターネットを活用してスマートにマッチングさせる新しいサービスです。

おうちダイレクトの特徴は売り主自ら物件をおうちダイレクトに物件を掲載して売却活動を行うサービスがあるといったことです。

セルフ売却でも、物件の案内、書類作成は「ソニー不動産」が請け負うので売却活動といっても

マンションAIシュミレーターで査定→査定額をもとに物件の広告を作成、おうちダイレクトに掲載。

といった流れになります。

このように売り主自ら物件の広告を作成、掲載するため、売り主の仲介手数料は0円になります。

ではどのように利益を上げるかというと、買い主から仲介手数料をもらっているのです。

このセルフ売却サービスは関東(東京、神奈川、埼玉、千葉)マンションのみの取扱です。(※2019年1月よりで一棟建物物件(アパート、マンション、事務所等)の取扱が開始。)

比較的取扱が簡単なマンションに焦点を絞り、過去取引事例が多い地域に限定することで売却経験のない売り主でも簡単に広告を掲載できる仕組みです。

AIによるマンション査定「マンションAIレポート

ソニーの開発したマンションAIレポートで査定額や賃料などの机上査定ができます。

こちらはマンション限定で1都3県のみの取扱です。

マンションナビや、ふじたろうと同じような感じですね。

早速、筆者所有のマンションをAI査定してみます!

結果はこちら!

〇〇のマンション賃貸価格の推移データについては現在準備中です。〇〇を賃貸に出すことを検討されている方は気軽にご相談ください

えーーーーーー!!!まさかのデータなしです。ふじたろう、マンションナビに負けてます。本当にソニーが作ったのでしょうか。

こちらのマンションAIにレポート、マイナーな物件は情報自体がないので、あまりあてになりません。

1都3県の不動産対象

サービスエリアは1都3県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)です。

取り扱い種別ソニー不動産では様々な物件のサポートを行っております。
マンション(1室、複数)、一戸建て、2世帯住宅土地、駐車場収益用不動産(アパート、マンション、ビル、店舗など)

ソニー不動産自体の比較的取扱簡単な物件と過去取扱事例の多い地域限定です。

 ソニー不動産の口コミはどう?

ソニー不動産の口コミを調べてみると以下のような感じでした。

ソニー不動産ネットの口コミ

営業がしつこい。

ソニー不動産は何もしてくれない。 

国が両手を禁止してないのに、ソニー不動産だけが片手で客が得するようににできるわけない。

「片手取引」の甘い言葉で客が釣れるわけない。

広告や営業を他力本願的に他社にまかせて、売却手数料はまるまる取るのは、ひどい。

 
売り主側からは、手間暇がかかり、多数の冷やかし客の内見を許すことになり、当然都度値下げ要求があるので、これに対応しきれない。

担当が現地をよく確認しておらず取引がスムーズにでない。
仲介店選びの一つの基準の一つに情報の豊富さがあるが、ソニー不動産のサイトみたいに「全く取扱物件が載ってない不動産屋」だと、果たして情報量が豊富なのか、実力があるのか、一切判断できる材料がない。

ソニー不動産が主張する「我々は、両手仲介は行ってません」は、確証がない。陰でこっそり両手取引してるとしても、ばれない。

他の不動産屋からは嫌われるでしょうけれど、これがきっかけで仲介料に競争原理が持ち込まれると良いこと。 

ソニー不動産は往復の移動時間の嵩む郊外の物件は、本音では扱いたくない感じがする。

筆者私見

両手売買禁止して売り主本位の姿勢はとても新鮮です。しかし、不動産屋は両手が大好きで、とにかく専任媒介契約結んだら必死に買い主を見つけます。その必死さが物件の良し悪しよりも早期売却につながることが大きいとおもっています。不動産屋によっては専任の物件だと歩合が増額されたりすることもあり、不動産屋自体が両手仲介にに重きをおいているのです。そのような状況で、片手仲介の物件はあまり力を入れたくないのが実情。なるべくソニー不動産の物件は紹介したくないといった不動産屋もあるとおもいます。また、不動産屋は売り主と媒介契約を結ぶと、必死にアピールポイントを探し、広告を掲載します。そういったことを自分ですれば安くすむのはわかりますが、売買の仲介手数料は何十万~何百万単位になります。それだけの労力がかけられる経験豊富な売り主にとってはよいと思いますが、素人には難しいのではないかというのが筆者の見解です。また、このようなシステムなので、営業マンも物件の知識を入れる必要がなく、ニー不動産は何もしないで買い主から仲介手数料とる」といわれても仕方がないかとおもいます。やはり「餅は餅屋」なのです。

囲い込みは悪ですが、必ずしも両手が悪とは限らないのです。

また、内見や、契約はソニー不動産が行ってくれるようなのですが、買い主からしても「物件のことをよくわかってない仲介業者」と取引きするのは嫌ですよね。すると自ずと買い主も利用しなくなります。

そして、ヤフーと連携してることで他不動産屋はヤフーに物件情報を提供したくなくなるでしょう。結果的にヤフー掲載の物件数が少なくなり、ソニー不動産、ヤフー両方の首を締めることになります。

不動産ポータルサイトは一つに不動産にかたよることなく中立の立場をとらなければ利用者からの信頼が得られないのです。

私の私見ではこの片手売買うまくいかないのではないかとおもいます。

しかし、海外では片手取引中心です。うまく海外の取引を参考にし、改善点を見出すことが生き残る道ふだとおもいます。

かなり辛口になりましたが、実際使って確かめてみたいとおもいます。

ソニー不動産実際使って確かめてみました

筆者所有マンション概要

さて、ここで筆者のマンション概要は以下のとおりです。

・埼玉県の分譲区分マンション
・3LDK 65平米 築年数は9年 最上階の東南
・駅徒歩3分
・駅から近いが、目の前が繁華街でラブホや飲食店があるのがデメリット。
・現在賃貸中。(オーナーチェンジで売り出すか、賃貸人退去後空室で売り出すか、賃貸継続か検討中)

新築の売れ残りを購入し、実際住む予定でしたが転勤で5年ほど賃貸にだしていました。
壁紙、障子、畳は交換済み。
築10年を前に今後の運用に悩み中。

査定スタート

まずはソニー不動産のサイトから、こちらの画面で物件価格の簡易査定(無料)をクリック。

すると次のような画面になります。

ここで

 

・物件の種類

・住所

・名前

・電話番号

・メールアドレス

・ご連絡住所

・物件の面積(任意)

・希望価格(任意)

・自由記入欄(任意)

入力します。

するとこのような画面になります。

メールがきていました。

〇〇 様

この度は、お問い合わせを頂き、誠にありがとうございます。

以下の内容でお問い合わせを受け付けましたのでご連絡申し上げます。

お問い合わせ受付番号:00000000000
お問い合わせ日時:2018年12月07日 12時44分59秒

まずはお礼を兼ねてのご返信ですが、あらためて担当より3営業日以内
(定休日、ゴールデンウィーク、夏季休業および年末年始を除く)に、
ご連絡差し上げます。

気になる査定結果は???

査定結果はその日のうちにメールがきました。

 

お世話になります。

 

ご確認ありがとうございました。

 

直近の事例では同マンション内では以下の3件が成約事例として登録がございました。

①    平成2710月、9階、64.09㎡、2,080万円(坪単価107万円)

②    平成279月、  7階、60.49㎡、2,200万円(坪単価120万円)

③    平成304月、11階、62.94㎡、2,080万円(坪単価109万円)

 これらの事例及び近隣の同築年数帯の事例等を踏まえ、机上査定書を作成させていただきました。

PDFにて添付させていただいております。

※空室の場合でございます。

 

投資用の場合、月額11万円×12ヶ月=年間収益132万円

エリアより表面利回りで6.0%~6.5%程度の収益を求められると考えます。

投資用査定額:2,2002,030万円程度

 

賃貸中で投資用の場合、どうしても投資商品(利回りがいくつか)としての目線となり、

最上階(眺望・陽当り・通風)であることなどのアピールが弱くなってしまうと考えます。

上記より、退去後の空室での居住用不動産としてのご売却がお勧めとなります。

 

ご参考になれば幸いです。

査定額は2350万でした。

査定額は妥当な金額だとおもいます。

まとめ

ソニー不動産の査定はとても迅速で金額も妥当でした。

AI査定は全く使えませんでしたが、机上査定報告は計算結果もしっかりしたものでとても信頼できるものでした。

しかし、査定額が妥当だからといってその金額で売れるとは限りません。

ソニー不動産の片手売買を疎ましくおもっている業者もいるはずです。

目の敵にされてしまうことも考えると、売却初心者はソニー不動産以外にも依頼することをおすすめします。

ソニー不動産は専任媒介契約をオススメしているらしいですが・・・。

不動産業界に革命を起こす点では個人的に応援したい不動産屋ではあります。

何度も不動産を売却したことがある経験者にはおうちダイレクト経由のセルフ売買を利用したソニー不動産との契約はオススメなのかもしれません。

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harupanna

元不動産営業マンです。小さな会社でしたが、営業成績はトップでした。資金調達から売買まで幅広く請け負ってきました。自身も投資物件を所有しています。趣味はスーモやホームスを無駄に眺めること。買う気もないのに捨て看板を見かけるとネットでついつい調べてしまいます。不動産業界の闇をに鋭く切り込んでいきたいとおもいます。

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