相続した空き家がある、親が施設に入ってしまったので、実家が長らく空き家になっている。
少子高齢化が進んで、そんな空き家の維持管理に頭を悩ませている人も多い昨今です。
将来住む予定もない空き家は悩みの種ですが、売却するとしても、
「どうやって売却すればいいの?」
「いくらくらいで売れるの?」
「不動産会社はどうやって選ぶの?」
など、心配も多いもの。
この記事では、空き家買取の費用相場と売却手順、そして買取のメリット、デメリットをご紹介します。
目次
空き家の買取とは業者に直接買い取ってもらうこと
空き家の買取とは業者に直接買い取ってもらうことです。
空き家を売る場合には、二つの方法があります。
一つ目は土地付きの中古住宅として譲渡売却する方法です。
一般的に不動産会社に仲介を依頼します。
この場合、家の状態にもよりますが、古屋付きの物件として売り出すことで、立地次第では相場価格並みに売却できる可能性もあります。
ただし、仲介手数用の発生があり、売却後に家に不具合が見つかった場合には、契約不適合責任を問われることがあります。
もう一つはこの記事でご紹介する「買取」です。
この場合は、空き家を直接不動産買取会社に買い取ってもらいます。
買取価格は相場価格の7割程度になる場合が多いようですが、仲介手数料はかかりません。
また、契約不適合責任を免除される場合がほとんどです。
以下に、仲介と買取の特徴について表にまとめました。
仲介 | 買取 | |
価格 | 相場価格 | 相場価格の7割程度 |
手数料 | あり | なし |
売却までの期間 | 早くても3ヶ月 | 1ヶ月以内も可能 |
契約不適合責任 | 問われることがある | 免責が多い |
空き家を買取業者に売却するメリット4選
空き家を買取業者に買い取ってもらうメリットは以下の4つです。
- 仲介では売れない家でも売却できる可能性が高い
- 短期間で売却できる
- 現状のままで売却できる
- 契約不適合責任が免除になる
仲介では売れない家でも売却できる可能性が高い
長期間空き家であったことがわかっていて、その家に住みたいと思う人は、まず、いません。
築年数が新しい、躯体が丈夫でリフォームをしたら住めそうな建物であれば、中古住宅として売れるかもしれません。
あるいは、駅などに近くて立地が良い、あるいは地域自体にブランドがあって、古民家として再生できそうな物件などは「古屋付きの土地」として売却できる可能性もあります。
ですが、そのようなケースはごく僅かで、大部分の空き家は仲介で売却できる可能性は少ないでしょう。
そのため、なかなか買手がつかず、価格を下げても売れ残るケースが多いのが実情です。
一方、買取の場合、買取業者は買い取った物件を今後どうするかというノウハウを豊富に持っています。
そのため、仲介では売れない家でも売却できる可能性が非常に高いのです。
短期間で売却できる
仲介による売却の場合、運よく買手がついても、契約が成立して売主に現金が入金されるまで少なくとも2、3ヶ月はかかります。
買手がつかない場合は、さらに時間がかかります。
買取の場合は、売却が成立するまで数週間から1ヶ月ほどです。業者によっては、一週間以内に現金化できる場合もあります。
早く現金化したい事情がある場合は、買取をおすすめします。
現状のままで売却できる
仲介で中古住宅として売却する場合は、リフォームが必要になる場合も多いでしょう。
また、引き渡し時には、家にある家財を運び出す必要もあります。
古屋付土地として売り出す場合も、売主の負担で更地にしてから売却してほしいと言われる場合もあります。
買取の場合は、現状のままで売却可能です。家財道具の撤去も買取業者に任せることが可能です。
多忙で片付ける時間が取れない、ゴミ屋敷状態で手がつけられない場合には大変助かります。
契約不適合責任が免除になる
仲介で売却した場合、売却後に買手から物件の瑕疵が申し立てられた場合、契約不適合責任を問われる場合があります。
売主は、物件の不具合を修繕したり、損害賠償金を支払ったり、場合によっては契約を解除されることもあります。
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買取の場合は、買取業者はリフォームや建て替えを前提にしているので、契約不適合責任は免責となる場合がほとんどです。
空き家を買取業者に売却するデメリット
空き家を買取業者に売却するデメリットは、売却価格が相場価格より安くなるという点です。
買取業者は、物件を買い取った後にリフォームや解体、建て替えなどを予定しています。
そのため、それらの経費を差し引いた査定額を提示します。
買取での売却額は、仲介で売却する場合の相場価格よりも、7割程度になるのは、そのためです。
ですが、物件の立地や状態次第で一概に「何割安」とは言えません。
買取物件の活用方法の知識や、経験は買取業者次第だからです。
不必要に安く買い叩く業者もいるので、業者の選定には注意が必要です。
物件の活用のノウハウを持っているアルバリンクのような買取業者であれば、適正価格で査定の上、思ったよりも高く買い取ってもらえる可能性もあります。
空き家の買取業者を選ぶポイント4選
今まで述べてきたように、空き家の買取では業者選びが非常に重要です。
以下に、空き家の買取業者を選ぶポイントを4つ紹介します。
- 空き家中心の買取業者かどうか
- 空き家所在で実績あるかどうか
- 査定額の根拠を説明してくれる
- 3社以上に査定してもらい、総合的に決める
空き家中心の買取業者かどうか
ひとくちに不動産会社と言っても、得意分野があるものです。
買い取った空き家を転売するだけでなく、リフォームして賃貸物件に貸し出すなど、その後の物件の活用のノウハウを豊富に持っている方が、買取の査定額も上がります。
空き家を売るなら、空き家を中心に買取を行っている業者を選びましょう。
空き家所在で実績あるかどうか
売りたい空き家の所在地で実績のある業者を選ぶことも大切です。
不動産の相場額の査定は、地域に根差した知識と経験がものを言います。
全国展開の業者の場合も、売りたい空き家の所在地での実績を調べてみるのがよいでしょう。
査定額の根拠を説明してくれる
前述したように、空き家の査定額には幅が大きいのが実情です。
査定額が思ったよりも安くても、高くても、その根拠をきちんと説明してくれる業者を選ぶべきです。
アルバリンクは、無料の査定だけでも、積極的に査定額の根拠を開示しています。
3社以上に査定してもらい、総合的に決める
多くの買取業者では、無料査定を行なっています。
また、一括査定のサイトなども利用して、3社以上から査定を取りましょう。
また、査定額から解体費用などの諸費用を差し引く業者もあるので、査定額だけでなく、内容を総合的に検討してから取引業者を決定しましょう。
空き家を買取業者に売却する流れ4選
空き家を買取業社に売却する流れを説明します。
この4ステップで、最短で業者によっては3日間、一般的には1ヶ月かかります。
- 買取業社の選定
- 価格査定
- 買取契約の締結
- 物件の引き渡し、入金
買取業社の選定
空き家を買い取ってもらうことを決めたら、買取業社を選びます。
一括査定サイトなどを利用して、買取業社の候補を3社程度に絞ります。
価格査定
選んだ業者に連絡を取って、より詳しい価格査定を依頼します。
買取契約の締結
総合的に判断して選定した業者と買取契約を結びます。
物件の引き渡し、入金
現状のままで引き渡し可能な場合もありますが、自分で荷物を運び出す場合は引き渡し日までに完了しましょう。
空き家を放置するリスク3選
そうは言っても、なかなか空き家の売却には気が進まない場合もあるでしょう。
思い出の詰まった実家だったり、親の残してくれた家を売るのは忍びないと思うのも人情ですが、住む人のいない空き家をそのまま放置するのは非常にリスクがあります。
以下に、空き家を放置するリスクを3点あげます。
- 建物の劣化が進む
- 衛生面、防犯面で近所の迷惑になる
- 特定空き家に指定されると固定資産税が6倍に
建物の劣化が進む
家は人が住んでいないと、どんどん劣化していきます。
頻繁に訪問できない状態だと、雨漏りなどにも気づきません。
その結果、致命的に家が傷んでしまう可能性が高いでしょう。
衛生面、防犯面で近所の迷惑になる
庭の植木の近隣や道路への越境、虫害や、敷地内へのゴミの不法投棄など、衛生面、防犯面で近所の迷惑になる可能性があります。
特定空き家に指定されると固定資産税が6倍に
管理が行き届かず近隣に著しい迷惑がかかる空き家は、行政から「特定空き家」に指定されてしまう場合があります。
特定空き家は小規模の住宅用地としての固定資産税の優遇措置が受けられません。
最悪の場合、固定資産税が6倍になってしまいます。
このような自体になる前に、今後住む予定のない空き家は売却することをおすすめします。
まとめ
住む予定のない空き家は、なるべく早く売却した方が良いでしょう。
売却すると決めたなら、買取業社に買い取ってもらうのがおすすめの方法です。
買取価格は仲介売却よりも安くなりますが、仲介手数料もかからず、契約不適合責任も免責であるケースがほとんど。
売却成立までも、平均1ヶ月程度しかかかりません。
アルバリンクは売却が難しい空き家の買取に実績のある買取業社です。
ぜひ無料査定をご利用になり、他社との違いをご確認ください。