所有物件シリーズ5棟目は、千葉県I市、初のオーナーチェンジ物件となったの戸建て物件です。すでに売却済みとなってしまいましたが、振り返ってみたいと思います。
物件との出会い
物件を最初に見つけたのは、楽待の新着情報メール。
設定している条件に引っ掛かりメールが送られてくるあれです。
内容を見てみると、
- 千葉県I市
- 300万円台中頃
- 25年間法人契約中(社宅)
- 利回り25%オーナーチェンジ
というものでした。
「これは!!!」
これまでの短い不動産投資経験から、一瞬で売れること間違いなし、なんとしても今日中に抑え込まなければいけない物件だと一瞬で判断しました。
資料を見た瞬間に買い付けを用意しながら業者へ電話、「即買い付け入れるので情報を落としてくれ」と伝えます。
電話を切り買い付け送信、直後に現地へ車で直行、現地からもう一度電話をし、念押し。
夜には物件情報がなくなり、買い付けが無事に通りました。
約1カ月後に売買契約、決済同日で行う流れとなり見事購入できた物件です。
購入から管理
さすがに25年も同じ賃借人が住んでるだけあって、お手製のウッドデッキやらゴルフネットやらが造作されている状況でした。
賃借人の属性や、賃貸状況なども確認していて、なんの問題もなく翌月から家賃が振り込まれるようになりました。
あとにも先にも物件を見に行ったのは一度だけです。
結局所有したのは10カ月程度でしたが、オーナーチェンジ物件はこんなにラクなのかと思うほど何もしていません。
管理も自主管理としていましたが、所有期間に賃借人から連絡が来たのは売買に関わる最後の一度だけです。
売買での交渉
そんな経緯で、オーナーチェンジ物件の良さに酔いしれていましたが、突如知らない番号からの電話が鳴ります。
「もしもし、I市の戸建て物件を借りてるAだけど。この物件、売ってくれないかい?」
なんと、賃借人本人からの直接売買交渉です。(一応契約は法人でしたが、住んでいる本人からの直接交渉でした)
あまりにも急な電話だったので、一度折り返すと伝え、電話を切ります。
翌日から価格交渉に入ったのですが、これがなんともまとまらない・・・
あれよあれよと25年間の物件に対する不平不満が濁流のようにあふれ出て、こちらの話は一切聞いてくれません・・・笑
しかし、実際に退去まで考えているという最後の切り札を出されると、この交渉でまとめなければもっと大変なことになる・・・。
という判断で、結果としては400万円台の後半で交渉成立となりました。
オーナーチェンジ物件のメリットとデメリット
というわけで、オーナーチェンジ物件のメリットとデメリットを簡単にまとめてみたいと思います。
メリット
- 物件購入後の手間が少ない
- 所有者変更してすぐに家賃が入る
- 初心者でも取り掛かりやすい
- 融資がつきやすい
このあたりでしょう。
実際に、決済が終わって所有者変更登記が完了すると、あとはほぼ何もやることがありません。退去さえなければそのまま投資額を回収できるケースもありえるでしょう。
ボロ戸建てを買えばリフォーム⇒客付けという工程がありますし、新築を建てても建築⇒客付け、は避けられません。手間もかかるのに加え、物件購入後から家賃回収開始までの時間もかかります。融資で購入した場合には返済だけがスタートします。
このあたりのリスクはオーナーチェンジ物件であればほぼカバーできます。
デメリット
- 自分で入居者の選定ができない
- 物件の状態がわからない
- 退去されると大変
反対に、デメリットはこの3つです。
空室物件を買った場合には、自分で客付けに動くことになり、コンセプトを絞っていたり、だいたいの入居者属性を把握した上で審査をします。しかし、オーナーチェンジの場合にはどんな人が住んでいるかを把握することが難しく、なかなか状況の把握ができません。
賃借人の内容がわからないのと同様に、物件の状態も知ることはできません。ざっくりとした修繕履歴などは売買時に聞くことができますが、実際に建物の中がどれくらいボロボロになっているか?どのような使われ方をしているか、などは一切知ることができません。
上記の2つのデメリットは、正直退去さえしなければ特に気になりませんが、退去してしまうと一気に重くのしかかる可能性があります。
今回の5号物件でも身に染みてわかりましたが
- 前の管理会社への不満
- これまでの修繕歴への不満
- 売買交渉になった時の売値への不満
などを話されても、売値含め大半は前オーナーへの愚痴のような内容です。。。
とはいえ、オーナーチェンジ物件のメリットがあるのも事実。
では、最後にオーナーチェンジ物件を買う時の注意点についてまとめてみたいと思います。
オーナーチェンジ物件を買う時の注意点
- 入居者属性を調べる
- 修繕履歴を調べる
- 売り理由を調べる
- 退去時のことを考える
- 相場より安いかどうか
上記の5点を購入前に再度チェックしておくことをお勧めします。
まず入居者属性ですが、これは仲介業者に聞くのと、賃貸契約書を全部さかのぼりましょう。また、物件の現地調査に行った時に外観からですが予想できることもあるので、必ず見に行きましょう。
次に、修繕履歴ですが、これも仲介業者に細かく確認するしかありません。あとは入居期間と照らし合わせてある程度の予測をつけます。
3つ目は売り理由です。今回の戸建て物件は、今思えばですが前オーナーが賃借人との関係に疲れて売りに出したということが想定できます。明らかに相場より安い金額で、通常ならまずは賃借人に対して売却の話を持っていきそうなものですが、それすらもせずに市場に出したというのはそういうことでしょう。。。
売却理由については聞いても本音を探るのは難しいですが、明らかに安い場合は何か理由があるくらいに思って入念に調べてみましょう。
4つ目は、退去時のことをきちんと想定することです。購入時は高利回りで回っているけど、退去した時に同じ家賃で入居者がつけられそうか?そもそも賃貸需要があるエリアなのか?再建築はできるのか?土地として価値はあるのか?などなど、退去してしまった時のパターンを想定しておく必要があります。
最後に、これは全部の物件に言えることですが、ひたすらに安く買いましょう笑
今回の例もまさにそうですが、相場より安くさえ買えていれば多少の問題は解決できるはずです。これが、もともと500万円付近で17%くらいのオーナーチェンジを買っていたら、おそらく賃借人さんはそれ以上では物件を買えず、退去になっていたと思います。
そうなると、賃料7.3万というのも現実的ではなく、さらにリフォーム代もかかってきます。しばらくじっくりと所有していても良い土地ならそれでもありでしたが、今回の場合は少しリスクがありましたね。
というわけで、初めて売却まで至ったオーナーチェンジ戸建て物件についてでした。