不動産投資初心者 特集

不動産投資と株式投資のメリットとデメリットを比較

投稿日:2017年11月6日 更新日:

将来、何かあった時のために資産を貯めておきたいと思っている人は多いと思います。

しかし、投資は一つ選択肢を間違ってしまうと怖いというイメージから、なかなか踏み出せない人も多いのではないでしょうか?

投資と言っても、しっかりとそのメリットとデメリットを把握しておいて、自分に合った投資方法を選択していれば、リスクを最小限に抑えながら資産を形成していくことができます。

簡単に始めることができる投資の代表的なものとして不動産投資と株式投資があります。不動産投資と株式投資の違いを比較していきましょう。

利益計算の違い

投資によって生じる利益はキャピタルゲインとインカムゲインに分けることができ、主に不動産投資はインカムゲインに、株式投資はキャピタルゲインに該当します。

キャピタルゲイン

資産の売買を行うことによって生じる利益。基本的には、価格変動が大きいため利益が大きいという特徴があり、具体的には以下のような取引が該当します。

  • 株式投資の差益
  • 投資信託の差益
  • 不動産の売却益
  • 外国為替取引(FX)による利益

株式投資の場合には、基本的に将来性のある企業の株価を安い時点で購入し、高くなった時点で売却することによって差額分の利益を得ます。そのため、株式投資によって生じる利益はキャピタルゲインに該当します。

キャピタルゲイン

インカムゲイン

資産を保有し続けることによって生じる利益。基本的には、価格変動が小さいため利益が小さいという特徴があり、具体的には以下のような取引が該当します。

  • 株式投資の配当金
  • 投資信託の分配金
  • 不動産投資の家賃収入
  • 外国為替(FX)のスワップポイント

個人が不動産投資を行う場合には、不動産会社のように土地や建物の売買によって差益を得るのではなく、アパートやマンションの一室の運用を行い、家賃収入を得ます。

そのため、不動産投資によって生じる利益はインカムゲインに該当します。

インカムゲイン

流動性の違い

流動性とは、保有している資産が自分の好きなタイミングで適正な価格で取引を行いやすいかどうかになります。

不動産投資は一般的に流動性が低く、株式投資は流動性が高いと言われています。

不動産投資の流動性

不動産投資のような現物資産は、一般的に流動性が低いと言われています。物件を所有していて、急に現金化しなくてはいけなくなった時に、すぐに現金化することができません。

物件の売却にはだいたい最低でも1~2ヵ月程度の時間を要することが多くなっています。

投資物件の売却を行う際のステップは以下の通りです。

  1. 不動産業者と媒介契約(査定)
  2. 不動産業者が買主を探す(広告、販売)
  3. 買主が買付を入れ売主がそれを受け入れる(申込)
  4. 買主に融資が必要であれば審査申込
  5. 滞りなければ売買契約(契約)
  6. 必要があれば抵当権の抹消など
  7. 所有権移転登記(引渡し)

売主だけでなく、買主が融資を受ける場合などは、たとえ売主の手続きがスムーズに進んだとしても、審査に時間がかかってしまう可能性があるので注意が必要です。

株式投資の流動性

株式投資のような金融資産は、一般的に流動性が高いと言われています。

株式を所有していて、急に現金化しなくてはいけなくなった時でも、ある程度取引が活発に行われている銘柄であれば即日に売却でき、通常であればその4営業日後には引き出すことができます。

レバレッジの違い

レバレッジとは、金融機関や証券会社から資金を借りることによって、自己資金以上の取引を行うことでより多くの収入を得る方法のことを言います。

不動産投資の場合には、金融機関から借り入れを行うことで自己資金以上の物件を購入して賃貸業を営むことができ、株式投資の場合には、信用取引という制度を用いることで証券会社から借り入れを行い、自己資金の3倍程度までの取引を行うことができます。

不動産投資におけるレバレッジ

不動産投資の場合のレバレッジは、機会損失の可能性を低くするうえで重要になります。

自己資金が600万円の時に、次のような2つの物件があったとしましょう。

物件① 物件②
物件価格 600万円 6000万円
利回り 12% 12%
家賃/月 6万円 60万円

仮に、600万円の方は現金で購入、6,000万円の方は600万円を頭金に使い残りを融資で購入したとします。

どちらも手元からは600万円がなくなりますが、得られるキャッシュフロー(家賃-返済)は下記のようになります。

物件1→毎月のキャッシュフロー6万円

物件2→返済約27万円家賃収入60万円、毎月のキャッシュフロー33万円

※融資額5,400万円、利息2%、返済期間20年と仮定

物件1


物件2

規模の大小に対して1つの物件を購入する手間はそれほど変わりませんので、金融機関による融資をうまく活用することで手元にある現金より多きな投資ができるのが不動産の大きなメリットの一つです。

株式投資におけるレバレッジ

株式投資の場合のレバレッジは、利益を最大限に活かすうえで重要になります。レバレッジを行うためには、現物取引(現金)ではなく、信用取引を行う必要があります。

100万円の自己資金で現物取引と信用取引で3倍の取引を行った場合の違いは以下の通りです。

〇〇株式会社
投資金額 100万円 300万円
上昇率 2% 2%
売却益 2万円 6万円

株式投資の場合は、証券会社から借り入れを行うものの、年収の条件などが必要なく、自己資金の3倍までは取引を行うことができ、誰でも手軽に行うことができますが、株式を所有している間は金利が3%前後発生します。

しかし、不動産投資と違って、投資金額を増やしたからと言って必ずしも収入が増えるというわけではなく、株価が下落してしまった場合には、レバレッジを効かせた分だけ損害も増えてしまいます。また、全く自己資金がない場合には担保にできるものがないため、銀行から融資を受けることができません。

税制優遇の違い

不動産投資や株式投資によって生じた利益は損益計算を行った後に最終的な課税金額の決定を行います。不動産投資と株式投資の税制優遇の大きな違いは以下の通りです。

  • 不動産所得:総合課税
  • 株式所得:総合分離課税(一部総合課税)

不動産所得

不動産投資は、不動産投資によって生じた収入から運用するにあたって生じた経費を引いて残った部分を不動産所得として算出します。

不動産収入と必要経費には以下のようなものがあります。

※返還の必要のない場合

不動産所得は、不動産収入から必要経費を差し引くことができるため、課税対象を少なくすることができますが、最終的には総合課税になるというデメリットがあります。

総合課税は以下のような所得を全て合算して行います。

  • 利子所得
  • 配当所得
  • 不動産所得
  • 事業所得
  • 給与所得
  • 譲渡所得
  • 一時所得
  • 雑所得

全ての所得を合算した後に所得控除を行い、残りの残額に対して累進課税が適用されるため、所得が多くなればなるほど税率が大きくなり、最大で所得の45%課税されることになります。

不動産投資の課税

以下の記事も参考にしてください。

不動産所得に使える主な経費一覧

税率と控除額の詳細は以下の通りです。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円超330万円以下 10% 97,500円
330万円超695万円以下 20% 427,500円
695万円超900万円以下 23% 636,000円
900万円超1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円超4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

株式売却益

株式投資は、株式投資によって生じた収入から運用するにあたって生じた経費(手数料)や取引によって生じた損害を引いて残った部分を売却益として算出します。

株式投資によって生じた売却益は、経費や負債分を差し引くことができるため、課税対象を少なくすることができます。分離課税のため、給与所得などとの合算が行われません。

現在は、所得税15.315%と住民税5%の合わせて20.315%が一律で課税されるため、利益が大きくなっても課税額が変わらないというメリットがあります。

また、現在ではNISA(小額投資非課税制度)を利用することで、毎年120万円の非課税投資枠が設定され、株式や投資信託等の配当や譲渡益等が非課税となるメリットが増えました。

株式投資の課税

利益率が高いのはどちらか

株式投資と不動産投資を資本金900万円で運用した場合を比較するとどうなるのでしょうか?以下のような条件でグラフを作成しましたのでご覧ください。

【条件】

  • 不動産投資の利回りは10%とする
  • 株式投資の利益は1ヵ月あたり2%(固定)とする
  • 空き部屋や経費、損益などは考慮しない

グラフで見てみると一目瞭然ですが、株式投資が利益を1ヵ月2%で換算しているため、年間では利回り24%と不動産投資を上回っているため、2倍以上の差が開く結果となりました。

株式投資において、1日の取引の上限・下限が約16%前後に設定されていることと、取引が活発な銘柄では1日の上下幅が最低でも2%程度はあります。そのため、1ヵ月で2%の利益というのは決して無理な設定ではなく、さらに利益を出すことが可能です。

このように、利益率という視点では株式投資の方が価格変動が大きいため、利益率が高くなります。もちろん相応にリスクも伴いますが。

資産性があるのはどちらか

不動産投資において運用するアパートやマンション等は、実際に形を有していてそのものに価値がある実物資産になります。実物資産は、不動産以外にも金やプラチナ、美術品や骨とう品といったものが含まれます。

実物資産は、そのもの自体に一定の価値が存在するため、安定(安全)資産として資産性の高いものとして位置付けられています。

株式投資において運用する株券等は、実物資産と違い、そのもの自体に価値はなく、発行機関によってその価値が決められているような金融資産になります。金融資産には、株式以外にも国債や預金、外貨といったものが含まれます。

金融資産は、そのもの自体に価値が存在しないため、最悪の場合は価値が0になってしまうというリスクが生じていることから、資産性の低いものとして位置付けられています。

資産性があり安定しているものという視点では不動産投資の方が有利であると言えます。

実物資産
金融資産

ROIで比較

ROIとは、資本に対してどの程度の利益が確保できているのかを判断する指標として用いられます。

不動産投資の場合には、基本的には表面利回り(現状の空室なども考慮した収入)がこれに該当しますが、株式投資の場合は売却しない場合には、配当利回りがこれに該当することになります。

計算式:ROI=利益÷出資金×100

ROIで比較した場合には、不動産投資は良質な物件の運用で8~15%の利回りを確保することができますが、株式投資で売却せずに所有し続けていたとして確保できる利回りは、最高でも5%程度のためROIが低くなります。

ROI

キャッシュフローで比較

キャッシュフローとは、お金の流れがどのようになっているかを表しています。そのためキャッシュフローが良好な場合には、運用が安定してうまく推移していることを意味し、出資に対して利益が積み重なっている状態を指します。

不動産投資におけるキャッシュフローは、不動産収入から諸経費(修繕費や管理費)を差し引いたものになりますが、良好な物件で出資金に対して8%前後の収益が期待されます。

株式投資におけるキャッシュフローは、売買益(差)益から手数料や損益を差し引いたものになりますが、売買益が不確定なものであるため、実質所有していることによって生じることが期待できるのは2~3%の配当のみになります。

所有していることによって生じるキャッシュフローは、不動産投資の場合は諸経費によるマイナスのキャッシュフローが多いものの利回りの高い物件であればプラスのキャッシュフローが多くなりますが、株式投資はマイナスのキャッシュフローはないもののプラスのキャッシュフローも少ないため、不動産投資の方が有利であると言えます。

どちらを選ぶべきか

不動産投資も株式投資も元本が保証されていないため、元本割れのリスクがあることに変わりはありません。
どちらを選ぶかは、自分の生活スタイルやどの程度の収入を得たいかによって変わってきます。

不動産投資と株式投資のメリットデメリット

不動産投資と株式投資のメリットデメリットをまとめると、以下のようになります。

不動産投資 株式投資
メリット デメリット メリット デメリット
ROIが高い 流動性が低い 流動性が高い ROIが低い
資産性が高い 利益率が低い 利益率が高い 資産性が低い
レバレッジ効果大 税制優遇が少ない 税制優遇が多い レバレッジ効果小
確定した収入 不確定な収入
キャッシュフロー高 キャッシュフロー低

不動産投資は、流動性が低く、利益率が低いというデメリットがありましたが、自己資金が少なくても銀行からの融資を受けやすく、安定した収入がほぼ確約されているというメリットがあります。

株式投資は、NISAなどで税制優遇が大きく、利益率が高いというメリットがありましたが、銀行から融資を受けることができないため、自己資金が少ない場合には取引が制限されたり(購入できる銘柄が少なくなる)、差益が生じない限りは収入が発生しないという不確定要素が強いことがデメリットになります。

また、不動産投資の場合は、管理を不動産会社に委託し、自分の時間を有効に使うことができますが、株式投資の場合は、株取引に要する時間を確保する必要があるため、十分な時間を確保できない人は安定した取引を行うことができません。

一般的に、不動産投資はミドルリスク・ミドルリターン、株式投資はハイリスク・ハイリターンと言われています。

不動産投資では、思うような利回りが確保できなくなった場合に、流動性は低くても実物資産であることからある程度の自己資金の回収は行うことができます。株式投資では、赤字決算などによって上場廃止になってしまったり倒産した場合には、たとえ流動性があっても自己資金の回収を行うことができない場合があります。

リスクを回避しながら、少しでも将来の資産を増やしておきたいというのであれば、不動産投資から始めてみることをおすすめします。

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