区分投資

区分マンション投資物件の選び方

投稿日:2017年11月23日 更新日:

区分マンション投資物件の選び方

不動産投資を始める時に投資対象として、最初に選ぶ人は多いのが区分マンション投資です。

ただし、一口に区分マンション投資と言っても、ワンルームマンションもしくはファミリー向けマンションといった物件の種類があり、それぞれ選ぶべきポイントまたリスクやメリットが違ってきます。

そこでここでは、区分マンション投資のケース別の例と、購入する際の注意点や探し方についてお伝えしていきます。

区分マンション物件の種類

区分マンション投資の対象物件にはどのようなものがあるでしょうか。

大まかに分類すると、単身者をターゲットにしたワンルームマンション。そして二人以上の入居者をターゲットにした、ファミリー向けマンションになります。

ワンルームマンション

まず需要の数が多いのがワンルームマンションです。

ワンルームマンションのターゲットになるのは、大学生や専門学校生などの学生から、新社会人そして独身の社会人まで幅広い年代になります。物件の広さとしては20平方メートル前後のものが多く、広くても30平方メートルでしょう。

コンパクトにまとまっているために、価格も抑えられており物件数も多くなっています。もちろんターゲットに想定できるな年齢層は幅も広いです。

価格が安いために購入がしやすいというメリットがあるので、初心者はまずワンルームマンションを購入して投資を始める人は多いです。単身者の身軽さもあって転居や退出も頻繁にありますが、立地を間違えなければ入居者の客付けにそれほど苦労することはないでしょう。
ワンルーム

ファミリー向けマンション

もう一つは、二人以上が住むファミリー向けマンションです。 ファミリー向けマンションと言ってもカップルやDINKSが住むような1LDKや2DKほどの物件から、4人以上の家族が住むような3~4LDK といった大型マンションまでその種類は豊富です。

面積が広いだけに、ワンルームマンションよりも価格が高くなり、また想定するターゲットも学生や新社会人というケースは少なく、30歳前後からになるでしょう。

また最近では子供達が家から独立すると家を売却し、二人向けのマンションに住むといったシニア世代も増えています。そういった人たちも今後はファミリー向けマンション、特に2DKなどややコンパクトなファミリー向けマンションのターゲットになってくるでしょう。

ワンルームマンションと比較をすると、家族で住むために子育て中ずっと同じ物件に住んでくれる可能性が高くなるというメリットがあります。特に義務教育中は転勤などが発生すると、子供にとってのデメリットになりかねませんので、 頻繁な引っ越しは避けたがる人が多いです。

それだけに一度入居者が入ってくれれば退去も少なく管理の手間などもかかりにくいのですが、 ファミリー世帯は単身者世帯よりも絶対数が少ないだけに、どうしても客付けには苦労することになります。
ファミリー向け

ワンルームマンションとファミリー向けマンションの比較

ワンルームマンション、ファミリー向けマンションそれぞれにメリットとデメリットがあります。ただし購入のしやすさから言えば、どうしても価格が低いワンルームマンションになるので、その点をを念頭において、投資物件を探した方が良いかもしれません。

逆に投資物件の数が増えてきた人は、客付や管理の手間を省くために、それほど入居者の出入りが少ないファミリー向けマンションに投資をしても良いでしょう。

ワンルームマンションと、ファミリー向けマンションの比較

単身者向けワンルーム物件 ファミリー向け物件
価格 500~2000万 1500~1億
面積 ~30㎡ 50~100㎡
投資効率 高い 単身者向けの2倍の面積でも2倍の家賃を取ることが難しい
運用コスト 設備が少ないので安い 設備が多いので修理修繕費が掛かる
立地 駅近くの需要に集中する 駅から多少離れた場所でも需要がある
物件の規模 小さい 大きい
設備 あまりない キッチンを中心に充実したものが望まれる
空室リスク 2年で退去することが多い 10年ほど済んでくれることもある
売却のしやすさ 価格が安いので売れやすい 価格が高くなるので売れにくい
客付けのしやすさ 比較的容易 時間がかかる上に、転勤などが多い時期狙いになる

物件を探す方法

では物件を探す方法にはどのようなものがあるでしょうか。最も手軽な方法としては投資用物件をまとめた不動産情報サイトで物件情報を検索していくことです。

投資用不動産物件をまとめたサイト

有名なものとしては以下のようなサイトがあります。

それぞれサイトを見て行くと、入居者はどのような人をターゲットにしているのか、また築年数や想定利回りなどのスペックも掲載されているので、自分の購入できる予算と相談しながら探していくと良いでしょう。

不動産屋に物件情報を聞きに行く

不動産売買物件の情報が最初に入ってくるのは、やはり当然不動産会社になります。

自分が探しているような物件を不動産会社に聞きに行き、該当するものがあれば一般に公開する前に優良な物件を紹介してくれることもあるかもしれません。

不動産物件は、一般的に以下のような経由で情報が幅広く掲載されて行くことになります。

このレインズに掲載されると、全国の不動産業者が一斉に情報を確認することができるようになります。そして不動産情報サイトなどにも掲載されていきます。

それだけに、狙い目としてはレインズに掲載される前の非公開物件になります。そういった誰も知らない情報を手に入れることができれば、利回りが良かったり、優良な立地条件を備えたりした物件情報を手に入れることも可能です。

ただし、そういった優良物件が紹介されるのは当然ながらその不動産会社の上客になります。初めて訪れた客に対して、優良物件をホイホイと紹介してくれる不動産会社はないでしょうし、 いくつもその不動産会社で物件を購入していき、付き合いが長くなることで、ようやく公開前の物件を紹介してもらえることもあるのです。

最初から非常に良い条件の物件を探したいなど、高望みはせずに、不動産投資の初心者であれば一般に公開される物件から、リスクが低く確実な収益が見込めるものを探していくとよいでしょう。

一般の不動産売買情報サイトを見る

もちろん投資用物件の専門サイトだけではなく、一般の不動産売買情報サイトにも中古マンションや新築マンションなど投資に適した物件の情報は掲載されています。

収益用物件をまとめたサイトと比較をすると、利回りなどが掲載されていないので賃貸物件として必要な情報は不足と感じるかもしれませんが、より多くの人が見るサイトだけに、検索条件の設定が詳細にできたり、写真が豊富に掲載されていたりするなど、サイトの見やすさ使いやす画面では収益物件専門サイトよりも優れたものもあります。

不動産は何よりも良い物件の情報を得ることが、そのまま収益に繋がってきます。

一般の人でもチェックができる収益物件専門サイトや不動産情報サイトから、こまめに物件情報を探すことも大切ですが、できれば付き合いのある不動産屋を作っておき、その不動産屋から早め早めに非公開物件の情報を公開してもらえるような関係性の構築を狙っていきましょう。

区分マンションを選ぶ時のポイント

収益性の高い物件を購入するためには、物件情報上のスペックを見るだけではなく、実際に実地に赴いて物件の状態を確認することも重要です。

実際に内覧をして、情報収集をした上で早い決断と購入資金の調達ができるかという点が投資の結果を大きく左右するのです。

そこで区分マンションを選ぶときにポイントとなる点を以下に記載していきます。

マンションの管理が行き届いているか

まず人が住みたくなるマンションとはどのようなものか、そこを考えてみましょう。

多くの人は管理がいき届いておらず汚れているマンションよりも、常に綺麗に保たれているマンションを好むはずです。

マンションの管理状態が良いか悪いかというのは、価格の問題だけではなく、入居者の属性にも大きく影響してきます。

往々にして共用施設の管理が行き届いていない物件は、入居者の特性も良好ではなく積立修繕金がきちんとプールされていなかったり、家賃の滞納をしたりするなど、問題起こす住人が多い傾向にあるのです。

そのためマンションを内覧に行った時は、必ずエントランスや共有スペース、 マンション周辺の清掃が行われているかなどを細かくチェックするようにしましょう。エントランスに管理組合の掲示がされていれば、健全に管理組合や住人間の活動が行われていると言えます。

また管理人がいるかどうかという点も重要でしょう。

管理人が日中常駐しているのか、それとも週に何回か巡回をするのか、管理人の人件費はどのように支払われているかといったポイントも見ておかないといけません。 管理費が足りないために管理人が雇えなくなってしまうということもあるのです。

  • 共有スペースの状態
  • 物件周辺の観葉植物の植栽
  • 管理人の訪問頻度
  • 駐車場、駐輪場の綺麗さ
  • 管理組合が十分に稼働しているか

このような点を重点的に確認しましょう

管理状態

修繕積立金の確認と滞納

マンションには大規模修繕がつきものです。大規模修繕には大金がかかりますので、毎月入居者は積立修繕金をローン返済や家賃とは別に、管理組合に対して納入しなくてはいけません。

管理組合がちゃんと機能していないと、十分な大規模修繕の計画が立てられていない、そして積立修繕金が集められていないこともあります。

大規模修繕が行えなかった場合は、大幅に資産価値が下がり物件としての魅力も下がるだけではなく、売却をする時に購入時の価格よりも大きく下落することが多くなります。積立修繕金の状態と今後の大規模修繕計画については、マンションの管理組合が把握しているはずなのでそういった部分も必ず管理組合にチェックしましょう。

大規模修繕履歴

物件の状態を確認するために、築年数がたったマンションならば、大規模修繕履歴を確認しましょう。

およそ築10年から15年で、最初の大規模修繕を行うマンションが大多数を占めています。狙い目としては、大規模修繕を終えたばかりのマンションを購入すると良いです。

そうすれば自分で多額の費用をかけることなく、修繕されたばかりの環境の良いマンションを購入することができます。そして数年間投資用に所有し、次の大規模修繕が来る前に売却するという投資手法をとる人もいるのです。

立地と住環境

物件そのものだけではなく、物件の周辺環境、そして立地もマンションの魅力に大きく影響します。一人暮らし向けと、ファミリー向けでそれぞれ周辺環境に求められるものが違ってきます。

立地面に関しては、急行停車駅や乗り入れ路線が多い駅、駅からの徒歩での距離が近く、大通り沿いにある物件が好まれる傾向にあり、特に単身者向けとファミリー向けマンションで求められる要素は違ってきません。

多くの本数の電車が発車し、多くの路線が乗り入れて駅からできるだけ近い場所にあるマンションほど需要は高くなると考えても良いです。

非常に駅に近い場所にあるマンションを、騒音がうるさい、治安が悪いなどと嫌う人もいますが、そういった人は稀であり、一般的には駅に近い物件ほど価格も高く同時に需要も高くなります。

その一方で、物件周辺の環境面は一人暮らしとファミリー向けではやや違ってきます。

例えば一人暮らし向けの物件の場合は、周辺に学校などがあると、嫌われることもあります。毎日朝から騒音がうるさいと、気になって集中して生活できないという人もいるのです。

しかし、ファミリー向け物件であれば、周辺に学校があることで、子供が通学しやすくまた帰り道に犯罪に会う危険性も減るなど、治安面や安全面で学校が近くにあることを歓迎するのです。

住環境

一人暮らし向けとファミリー向けでよく見られる要素を比較してみたので表を参照してください

単身者向けワンルーム物件 ファミリー向け物件
日照や眺望 生活時間が不安定なこともあり、それほど重視されない 家で過ごす時間が長いので重視される
学校や公民館 利用しないので関心が薄い 治安面や子育て環境のために重要
スーパーなどの買い物環境 利用しない人もいる ほぼ毎日買い物をするので、アクセス性、価格の両面が見られる
コンビニエンスストアなど
手軽に買い物ができる環境
買い物の依存度が高い あれば便利だが、それほど使わない
バスなどの公共交通機関 バスを使うより、駅に近い環境が望まれる 駅から離れている物件に住む人もいるので、バスの利便性も見られる
警察署や消防署 近いに越したことはないが、うるさいという人も あれば安心と感じる人が多い
帰宅時の道路環境 女性は気にするが、男性はあまり気にしない 子供がいる過程は非常に気にする

同じ建物の空室率

物件を選ぶポイントとして、物件内の空室率がどうなっているかも気を配るべきです。空室率が高いマンションはそれだけ魅力がない物件であり、人が住みたくなくなっている物件とも考えられます。

最初は満室だったのに、徐々に住人が減っているということであれば、そのエリア自体に何かしらの問題が発生していることも考えられますし、住人しか知らないリスクが、実は物件にあるのかもしれません。

さらに空室が続くと、同じ物件内でいくつもマンションが売りに出されることがあります。購入する際にはそこで価格競争が起これば安く買えるのでありがたいのですが、 家賃もそれに比例して安くなりやすいですし、自分が売りに出したいと思った時には、さらに安い価格でしか売れなくなることも考えられます。

空室率は不動産屋に聞けば入手できるデータなので、必ずチェックしておきましょう。
空室率

新築ワンルーム物件は要注意

マンション物件を購入する時に中古と新築どちらを選んだら良いのか、そこで迷う人もいるかもしれません。投資用物件の目的である収益を上げることを考えたら、新築物件よりも中古物件を購入した方が良いといえます。

一概には言えませんが、ここでいう「新築ワンルーム投資物件」は、業者の利益がたんまりと乗った、電話営業でマンションを売るようなスタイルの業者や物件のことを指しています。

新築マンションは割高

新築マンションは中古マンションよりも購入価格は高くなります。新築プレミアムというものがあり、最初に入居者に貸し出す時には割高な家賃で貸し出すこともできるのですが、 その人が数年で退去してしまったら、他の物件と大差がない家賃でしか貸し出すことができません。

築10年もすれば同じような条件の物件でも、1.5割から2割ほど価格は安くなります。同程度の賃料で貸し出すことができるのであれば、物件価格が安い中古マンションを購入した方が良いでしょう。

新築マンションは入居者がどんな人になるのかわからない

また新築マンションの場合、最初に同じ物件内に住む人の情報を得ることができません。

中古マンションの場合は、情報収集の段階で同じ物件内の入居者にはどのような属性の人が多いのかを調べながら購入を検討できますが、 新築マンションは蓋を開けてみるまでどんな人間が住んでいるのかわからないのです。

もし一般的に敬遠されるような属性を持つ人たちが住むマンションになってしますと、客付けに相当苦労するでしょう。住人リスクを抑えるという意味で、物件内の住人を確認してから購入できる中古マンションの方が良いのです。

耐震性などの建築リスクが有る

またもう一つ新築だからこそ起こり得るリスクとして、物件の性能面や設備に関するリスクがあります。数年前に話題になりましたが、顧客に公表されたような耐震基準を満たしていないマンションが建築されていたという問題がありました。

建てられてから数年経過している中古マンションであれば、住人に聞くことで、その物件に問題がな以下を確認できます。しかし、新築物件の場合は購入して数年経った後に、初めて問題が発覚することもあるのです。そういった物件リスクを考えるのであれば、住人が住んで問題なく生活できている中古マンションを選んだ方が良いでしょう。

新築ワンルーム

区分投資を学ぶのにおすすめの本

区分マンション投資を行う上でのポイントをこれまで伝えてきましたが、本を読んで自分なりの方法論やノウハウを確立していくことも重要です。ここではマンション投資初心者が不動産投資を学ぶのに最適な本をいくつか紹介します。

世界一やさしい 不動産投資の教科書 1年生


世界一やさしい 不動産投資の教科書 1年生

世界一とタイトルにつているように、非常に初心者にもわかりやすいようにまとめられた、不動産投資のいろはを学べる本になっています。イラストや図表も多いので、直感的に内容がイメージしやすく、内容も具体性に富んでいます。初心者が読むには最適の、入門用の本と言えるでしょう。この本を元に物件を探していっても良いでしょう。

究極の中古マンション投資の教科書


究極の中古マンション投資の教科書

こちらはかなり実践的な内容になっています。不動産鑑定士でもある著者の実体験に基づく、投資のいろはが書かれており、物件を選んでいくための具体的なポイントや、ノウハウが多数盛り込まれています。投資をして物件を運営していくだけではなく、将来的な出口戦略まで見据えた内容になっているので、中級者以上向きと言えるでしょう。

不動産バブル崩壊! その時こそがチャンス! ! 5%"勝ち組"投資術 


不動産バブル崩壊! その時こそがチャンス! ! 5%の"勝ち組"投資術

センセーショナルな書名に興味を惹かれがちですが、内容は手堅く投資で利益を得ていくためのノウハウが豊富に盛り込んだ内容になっています。現在の売買価格と実勢的な需要を比較して、収益性の高い物件を見抜くためのコツを学ぶことができます。また不動産投資を行っていく上で必要不可欠な、税金に関しての知識も身につけることができる本です。

築年数が浅くこれからも需要の高いエリアの物件を選ぼう

区分マンション投資を行っていく上では、現在だけではなくこれから先の需要がどうなっていくかを考えて、投資するエリアを選ばなければいけません。またマンションはどうしても修繕費などが割高になるので、極力修繕リスクを避けられる築年数の浅いマンションを選んだ方が結果的に収益性が高くなります。

そういった要素を考えると、築10年未満など比較的築浅であり、さらに現在人口が増えている、駅の近くに立地しているといった好条件のマンションを選んでいけば、初心者でも確実に収益を上げていけるでしょう。

不動産投資の初心者ならば、最初から奇をてらった物件を購入をすると、痛い目を見ることが多いです。それよりもまずは王道とも言える区分マンション投資を目指し、物件情報収集から購入そして賃貸物件の運営を行っていきましょう。

以下の記事も参考にして下さい。

区分マンションのヤドカリ戦略とは?

区分マンションをオーナーチェンジで購入し実需に転売する投資法

区分マンション投資のメリットとデメリット徹底ガイド

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もりお@不動産投資の森編集部

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