賃貸併用住宅

賃貸併用住宅の土地探し

投稿日:2017年10月25日 更新日:

賃貸併用住宅の土地探し

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賃貸併用住宅をやる!と決めたら最初にやるのは「銀行巡り」です。

そして、次の難関となるのが「土地探し」。

土地持ちの地主さんや、親御さんからの継承、建て替えなどを除いて、ほとんどの方は土地なしの状態から住みたい町や賃貸需要のあるエリアを探り、土地探しから始めることになります。

ここ、自分の経験から振り返ると、めちゃくちゃ楽しい所でもあり、ワクワクする所でもあり、大変な所です。

普通の注文住宅で建てる時にも土地探しは必要になりますが、賃貸併用住宅の場合には、それぞれの事情による土地への拘りや、住みたい地域、予算などの希望に加えて、

  • 返済と家賃の収支が満足できる間取りができるか
  • 賃貸需要があるエリアか

なども考慮しなければいけなくなります。

賃貸併用住宅の土地探しの流れ

  1. スーモやHOMESなどあらゆる不動産情報サイトで希望エリアの土地を検索
  2. 気になる土地があったら建蔽率と容積率をチェック
  3. どれだけの建物が建つのかを試算
  4. 坪単価を予想して自分の融資額で足りるのか試算
  5. 特記事項や条例などを不動産屋に確認
  6. 不安なら周辺不動産屋に賃貸需要を確認
  7. 現地調査へGO
  8. OKなら買付を入れる
  9. 同時に仮建物プランを書いてもらう
  10. 銀行へプランなど提出

こんなところでしょうか。

細かく分けているので工程が多く感じますが、ほとんどは家にいながらできる項目ですので慣れればどうってことありません。(情報サイトに貼りつく根性は必要かと思いますが)

ずらーっと書いてみたら思いのほか10項目もできてしまったので、1項目ずつ書いていきたいと思います。

あらゆる不動産情報サイトで土地を検索

さて、大体のエリアが決まったらスーモやHOMESなどで、そのエリアの土地を検索してみます。

私の場合は、東京メトロ東西線の●●駅から●●駅の間で、徒歩10分以内、というのを条件としていました。

毎日目を光らせて見ていたサイト郡はこちら↓

探せば他にも情報サイトはあると思いますが、大体この辺はチェックしていました。

ほとんど内容同じだろう?って思われるかもしれませんが、結構サイトによって情報が違うことがあるので、必ず一通りチェックする方が良いと思います。

気になる土地があったら建蔽率と容積率をチェック

だいたいの住みたいエリアが決まって、不動産検索サイトを使って条件を入力、検索するといくつかの候補地が出て来ます。

その中で、まず見るべきところは、「建蔽率」と「容積率」です。

賃貸併用住宅を建てようというのであれば、言葉くらいは聞いたことがあると思いますが、ここでは意味の説明はしませんので、ググって下さい。

簡単に説明すると、

「その土地にどれだけの大きさの家を建てて良いかの割合」です。

私の場合は、自宅部分の面積を70~80平米くらいは確保したかったので、まず、

  • 賃貸併用住宅を住宅ローンで通すには全面積の半分以上が自宅

でなければいけないルールを考慮して、全体は140~160平米くらいの床面積になります。

そうすると、建蔽率と容積率の割合が、50/100の場合、60/200の場合(よくある割合です)

  • 50/100の土地の場合 140~160平米以上の広さが必要
  • 60/200の場合 80~90平米以上の広さが必要

という事がわかります。

調べていくとわかりますが、だいたい郊外のエリアは50/100か、それに近い建蔽率と容積率が多く、道路付の良い土地や都心エリアは60/200など、高さを使える土地が多いです。(用途地域によります)

どれだけの建物が建つのかを試算

ここまでで、だいたい自分の場合どれくらいの土地面積が必要なのか把握できたと思います。

次は、実際に気になった土地で建てられる建物を計算してみます。

私の場合、最終的に購入に至った土地は「145平米 建蔽率50 容積率100」の土地でしたので、自宅面積が72.5平米、賃貸部分が72.5平米、ワンルームでという事は決めていましたので、72.5平米÷3で1部屋辺りの面積が約24平米取れる、ちょうど良い!イケル!となったわけです。

※この土地を見つけるのに、恐らくこの計算を色々な土地で100回以上はやっています。

坪単価を予想して自分の融資額で足りるのか試算

最後に、建築物の坪単価をざっくり計算して、目星を付けた土地の金額と足して総額を出してみます。

坪単価は、木造2階建てのアパートとして、約60万円と想定します。

※ハウスメーカーなどに相談にいくとサラっと坪単価は80万円くらいで言われます。

土地が1480万円で出ていましたので、

  • 1480万+(43坪×60万)=4060万円※坪3.3平米計算

おぉ!予想融資額の5000万円以内で建てられるじゃないか!という結論に至ったわけです。

ちなみにですが、この計算通りにうまくいった場合、下記の様な支出のシミュレーションになります。

賃貸併用住宅が満室になった時の想定キャッシュフロー

  • 返済35年、金利1%、頭金なしフルローン
  • 毎月の返済114,607円
  • 家賃(新築時)6万円×3部屋=18万円

見事に6.5万円ほどのキャッシュが毎月懐へ!!という計算です。実際には、こう上手くは進んでいませんが、近い数字にはなりそうです。

もともと10万円ほどの家賃を支払っていたので、正直トントンでも良いというのがスタートでしたので十分のキャッシュフローですね。

さて、ある程度収支や自宅面積で満足のいく土地が見つかったら、あとは

  • 「実際に希望する建物は建てられるのか?」
  • 「賃貸をつける事はできるのか?」

という現実的な問題について考えていきます。

特記事項や条例などを不動産屋に確認

特記事項や、条例などで引っかかる部分がないかどうかの確認です。

実際に自分が探していく中でよく引っかかったパターンは、

  • 傾斜などがあり造成工事が必要
  • がけ条例で規制されていてがけ工事が必要
  • 接道面積が少なく長屋での建築しかできない
  • 区の条例でドア前の面積を確保しないといけない

などなどがありましたが、建設予定の市区町村によって色々な条例があったりするので、

「実際にこんな予定で建築を検討しているけど可能か?」

という事は不動産屋にきちんと確認しておく事が必要です。

しかし、売買中心の不動産屋では、その部分は詳しくない場合もありますし、売買系の不動産屋の場合売ってしまえば仕事が終わりと考えている業者もいますので、責任を持って答えてくれるとは限りません。

「土地を買ったはいいけど希望のモノが建たなかった」

となるのだけは避けなくてはいけないので、自分の場合はこの段階で建築士さんに「ボリューム出し」という簡単な図面作成も含めて条例などに抵触していないかも調べてもらいました。

上の例で順番に言うと、

「傾斜地」

傾斜がある土地で、まっすぐ宅地用に造成などをするとウン百万かかります、などと言われてしまいます。

見切り発車で土地が安いからと話を進めると思わぬ出費に。

「がけ条例」

自分が探していたエリアには結構多かったのが、がけ条例です。

となりの敷地と高さが大きく違うので、擁壁などを設けなければ建物を建てちゃだめですよ、って規制で、これも工事に結構な金額がかかります。

傾斜地もそうですが、それを凌ぐ激安土地な場合はきちっと見積もりを取って割安なら選択肢には入れて良いと思いますが、なかなか難易度が高そうです。

「長屋のみ」

旗竿地だったりした場合に多かったケース。

共用部分のある集合住宅ができない事が多く、入口を全部1階部分に集めた長屋タイプの建築しかできない事があります。

それでも良いのですが、思い描いてたモノができないかもしれないので確認が必要です。

最後のドア前の距離確保の条例は、江戸川区の条例でしたが、これによって建築面積をいっぱいに取れないので却下となった土地がありました。

実際にそこまで調べて却下になる土地は結構魅力的だからこそ、そこまで行ってる場合が多いと思います。

色々な理由で土地探しがスタート地点に戻ってしまう事は良い土地を見つけるまで何度もあると思いますが、根気よく探し続けるしかありません笑

近隣不動産屋に賃貸需要の確認

賃貸需要の確認は、特に知らない地域に予定している場合は必須です。

最寄駅の不動産屋、近くの大きな駅の不動産屋、そのエリア名で検索して上位に出てくる不動産屋に、その周辺の賃貸需要、相場、客層などを確認します。

「そんな事いきなり聞いて大丈夫?」と思うかもしれませんが、いずれ大家になって管理を任される可能性もあるので、まともな不動産屋さんなら結構丁寧に教えてくれます。

この時重要なのは、1社だけに問い合わせるのではなくて、いくつか電話してその平均の答えが正解と思っておいた方が良いです。

万が一、「その駅はまったく客付できないよ」などの回答が来たのであれば避けたほうが良いかもしれません。

土地探し、次は広さの確認が必要です。

ここまでの工程で、ある程度希望通りの土地に希望通りの建物が建ち、そこに見合った賃貸需要も想定できています。

自分が決めた土地の場合は、ここまでやってやっと現地を確認しにいきました。

もちろん、現在住んでいる家からすぐの土地だったり、見に行く時間が取れるのであれば現地確認はもっと早い段階で行っても問題ないです。

その分色々な土地を見る事ができるので良いかもしれないですね。

現地調査で確認しておいたこと

現地調査で確認したのは、隣の敷地に建っている建物や、実際の広さの確認、南方角の確認など、それ以降は普通に注文住宅を探す時と同じで問題ないでしょう。

駅から歩いてみたり、昼に行ったら2回目は夜に行ってみたり。

このあたりは賃貸併用住宅だから特別にやっておくべきことはあまりないと思います。

OKなら買付を

ここまでOKで、やっと買付を入れる事になります。

この時、やはりいくら下調べをしても不安になりますが、買付には法的な拘束力はありません。

思い切って指値を入れちゃうことをお勧めします笑

ここまでで、恐らく仲介不動産業者とも何度かやり取りをしていると思いますので、売主の事情や値引きできそうな金額をなんとなく聞き出しておくことも大切ですね。

自分の場合は、元々1480万円で出ていた土地を1400万円で通す事ができましたが、正直もうちょいいけたかも?という気持ちは今でもあります。

不動産屋さんからは、「何度も建売業者からも話は来てるし他はお断りしてるからね!」と後々融資実行までに言われたので良かったのかもしれませんがね笑

同時に仮建物プランを書いてもらう

さて、買付を入れたら次は融資先に建物のプランを提出して融資の審査を行わなければいけませんでした。

なので、この時にスムーズに動いてくれる工務店なり、建築士を予め声掛けしておくのが良いと思います。(土地探しのボリュームだしなどにも)

同時に、工務店さんの見積もりも必要になりますので、融資希望額までの金額で建物の見積もり金額を出してもらうようにお願いします。

この辺をスムーズにできるようにするためには、やはり当初から建築計画を描いてくれる業者のお手伝いが必要不可欠です。

銀行へプランなど提出

それが完了したら、やっと銀行に融資の申し込みができるようになります。

(みずほさんの場合は、仮審査という概念がありませんでした。支店によるかも?)

ここまでやって、審査が通ったらあとは土地の売買契約を交わして、融資銀行で決済を済ませて土地探しは全て終了です。

どうしても土地探しと融資先探しが並行する事になるので、書類集めや調べごとなど多くなりますが、ここを超えれば「家づくり」に入れると奮い立ててやるしかないですね。

さて、土地を探していると少し相場の安い土地が目に付く事もあると思います。

旗竿地ってやつです。

旗竿地や狭小地でも賃貸併用住宅はできる?重曹長屋という手も

都内や、都市部で賃貸併用住宅用の土地を探していると、坪単価がどうしても高く、予算に見合う物件は旗竿地形状の土地だったりすることが多いと思います。

私も、都内の土地で見に行ったのはほとんど旗竿とか、変形の土地でした。

で、実際に旗竿地で賃貸併用住宅ってどうなの?って話ですが、私は「あり」だと思います。

ただし、旗竿地の場合、「集合住宅」ではなく、「長屋」としての建築になってしまうケースが多いので、注意が必要です。

といのも、東京都の条例で、接道距離が4m以上でないと「集合住宅」の建築は認められていないのです。

簡単に説明すると、土地と道路が4m以上接してない土地には共用部分を要するアパートの様な建物は建てられないという事。

重曹長屋ならOK?旗竿地をうまく利用するには?

ところが、「重曹長屋」という形式ならOKなんです。長屋って・・・、江戸時代とかのイメージだけど・・・。と思われた方、たぶんイメージ通りです。

最近の呼び方だとテラスハウス?と呼んでも良いのかも?しれません。

要するに、それぞれの住居への入口が独立していて、廊下など、共用部分がない住居の事です。

全ての入口を1階にして、建物の中で2階にあがるタイプ、2階への外階段を各住居専用で作るタイプなどありますが、共用部分がない建物を「長屋(重曹長屋)」と呼ぶようです。

長屋形式にする時の注意

ただ、この長屋で建築する時の注意は、中に階段を作るタイプだと、建築面積が少しばかり取られてしまう事です。

もともといっぱいいっぱいでの建築を予定していた場合、5平米くらいが階段に取れれてしまいますので、ワンルーム20平米で予定していた場合、階段部分を考えていないと専有面積はほとんど15平米くらいになってしまいます。

賃貸募集をかける時には20平米として募集できるのですが、実際に見学に来ると予想していたよりも小さい間取りと感じられてしまうかもしれません。

土地探しはなかなか良い土地と巡り合わず時間もかかりますが、重要な部分だと思いますので、慎重に・・・。

狭小地の場合は?

狭小地の場合は、面積の確保が難しくなるので建物を上に伸ばすしかないです。

つまり、3階建てや4階建ての賃貸併用住宅です。もちろん、不可能ではないですが、3階建てや4階建てになることで間取りの割り振りも難しくなりますし、木造では4階建ては厳しいです。

構造計算などの手間も必要となり、建築コストが高くなってしまいます。このあたりのバランスは建築士さんや工務店とじっくり相談する必要があります。

賃貸併用住宅に関するご相談などあればこちらからお気軽にどうぞ↓

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KawataKenji

株式会社AlbaLink代表取締役の河田憲二です。同社は地方の空き家などの売れにくい不動産に特化して買取再販を行う不動産業者です。同社が運営しているサービスサイトである「訳あり物件買取ナビ」の運営者も務めています。同社は東京証券取引所東京プロマーケット市場にも上場している不動産会社です。

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